『オネストが来る』
『オネストが来る』
ピチュの農地でスキルを農民に付与した。
ピチュにもらったトマトが焼肉を食った後に消えてしまったのは謎だった。
あのトマトはどこにいったのかな。
まあ、ピチュに会ったら消えてしまったと謝ろう。
今は宿にいる。
俺の他にはアスカは横になっているし、リアンは聖書を読んでいる。
信仰熱心である。
ナミュール王女は飲み物を飲んでいた。
ごく普通の俺の宿での光景だ。
今日は何をしようかと考えていた時だった。
急に部屋に神映話が来た。
ガブレラ神とオネストだった。
「よお、ロメーロ、暇かい?」
「暇ではないよ。俺だって色々とやることはあるさ。それでどうした」
「大事な話だ。ロメーロの今後にかかわる問題。魔王ブラーゼンの件だよ。前回戦闘しと時は厳しかったろう。初めて器用富豪スキルが苦戦したのではないか」
「初めてだったな」
魔王軍の将軍達と戦闘した時とは次元が違ったのはガブレラ神が言う通りだ。
「そこで俺の登場だ」
「元勇者のオネストさんでしたっけ?」
「そうだよナミュール王女。俺は勇者オネスト。前回の魔王ブラーゼンとの戦いには参加して戦った。しかし毎回できるわけではないのだ。実は実際に体を持って戦うのは、もうできないのだ」
「どうしてよ」
「どうしてもだ。制限がある。無制限にはできない」
この話は俺はオネストから聞いていた。
オネストの頼ることはできないので、俺に託すと。
聖剣レーヴァテインもあるし、楽観的にしているが、危険はあると思っている。
「ロメーロと一緒には戦うのは無理なら、次は魔王ブラーゼンと戦うのはロメーロしかいない」
「他にいないなら、ロメーロだけだ」
「オリオンは勇者なのよね、どうして勇者パーティーが出てこないのです、不思議です」
「ナミュール王女は知らないので教えてあげます。あのバカ勇者と勇者パーティーは役に立たないのよ。元々はロメーロ様も勇者パーティーにいたのを、勇者オリオンが追放した。ロメーロ様のスキルで強くなっていたので、ロメーロ様がいなくなった勇者パーティーは元の実力に戻った」
「元は強くないのですね勇者パーティーは」
「そうよ、でもオリオン達は自分が最強だと思っている。そしてロメーロ様の邪魔をする」
「本当なら最低です。カイザール国ではオリオンの破滅の団パーティーは有名です。それでは魔王ブラーゼンと戦うのはオリオン達では無理ということですね」




