『森に移動』
『森に移動』
森がどの程度魔物が出るかは、確認はできないので、行ってみてわかるだろう。
まさかトマトを追いかけてきて、こんな風に森にまで行くとは思いもしなかった。
何が待っているか。
ピチェへには大事なトマトだけは絶対に取り返すのが最大の目的であるから、そこは死守する。
瞬間移動によって森に移動した。
森は普通の森。
特別に変わった様子はなくて、魔物もいそうだ。
冒険者の姿はない。
俺とリアンだけだな。
「近くにはトマトを持った人はいません」
「いないな。適当に歩いてみるか」
「そうね」
歩いて森を捜索したが、そう簡単には見つかるわけないか。
森はとんでもなく広いので、くまなく探すのに時間がかかりすぎるな。
少し歩いてリアンと反省会をする。
「だめ、これじゃあ見つからないよ」
「うん、俺も思った。このままでは難しいな。俺のスキルを使うしかないか」
「この状況で使えるスキルがあるの?」
リアンに言った時にはスキルがあるか確信はなかった。
その場でスキルを探してみたところ、使えそうなスキルん発見した。
ほとんどのスキルを未使用なので、探すのが大変ではある。
「スキルはあった。嗅覚1000倍スキルでいいかな。ていうかこれしかなかった」
「嗅覚て、大丈夫なの。もしかしてトマトの匂いを探すつもりですか」
「そうだが、だめか?」
「私には出来そうにないけど、ロメーロがやってみてよ」
「いや、俺よりもリアンがいい。俺はトマトはそんなに好きではないのだ」
実のところあまりトマトは好きではなかった。
好んで食べることはなく生きてきた。
「ええ~~、私ですか~~。まあトマトは好きだし、構いませんが」
「嗅覚1000倍スキル、リアンに付与」
『器用貧乏』 臭いをかぐ Fランク
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『器用富豪』 嗅覚1000倍 SSSランク
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リアンに付与したことで、リアンの嗅覚は1000倍に達した。
1000倍てのが、どの程度なのかピンとはこないので、実際に試してもらうしかないか。
「私の嗅覚は1000倍になったのですか?」
「1000倍にした。トマトの臭いが判別できるなら、場所がわかる。異常な数のトマトがある場所が」
「やったことないけど、やってみます」
クンクン。
リアンは疑いはあるけど、周囲の空気の臭いを吸っていく。




