『カイザール国に行く』
『カイザール国に行く』
ナミュール王女と歩くと目立つので人のいない場所を選んで行く。
「ナミュール王女は、もし盗賊がトマトを販売したらわかるような人脈がありますか?」
「そうねえ~私は王女ですのであらゆる人脈は使えます」
「例えば?」
「トマトなれ農民ギルドの情報も取れますし、流通なら商人ギルドもあるから、コネは使えます。もちろん冒険者ギルドだって私なら顔がききます」
「さすが王女ですね」
「ロメーロ様への態度は認めないけど、顔がきくのは王女の特権だわね」
「そしたらナミュール王女には、農民ギルドと商人ギルドに話しをして欲しい。トマトを急に大量に持ち込んで来た人物がいたら、ナミュール王女に報告させるように」
「報告させます」
まずは王都についてから、ナミュール王女にお願いした。
内容は農民ギルドと商人ギルドへ報告させるというもの。
さすがに王女だけある。
俺には無理な話だな。
権力って奴はあまり好きではないけど、利用させてもらおうか。
すぐにナミュール王女は農民ギルドに行ってもらった。
「どちらさんですか、登録証を出して」
「ありませんけど」
「ない? お姉さん、ないなら登録するのかい」
職員は男性だったが、王女だとはわかっていないようだ。
対応も失礼な感じではある。
「いいえ、登録しないで農民ギルドには行動してもらう」
「はあああ? お姉さんねえ、何を言ってるんだい。我々は忙しいのだよ。登録しないなら帰ってくれ」
「ナミュールです」
「は? どこのナミュールだい? 何をしに来たの、まさ、まさか、ナミュールって、王女様ですか!」
「はい、王女です」
やっも気づいたらしいが、顔面は青ざめていく。
「す、す!すみません~~~王女様」
「謝罪は要りません。それよりも行動して欲しいの」
ナミュールは詳しく内容を話すと職員は話を聞いたが、冷や汗を出していた。
「トマトですか、わかりました。その様な怪しい人物がいたら報告します」
「ありがとうね」
農民ギルドは王女とわかると対応をしてくれると約束してくれた。
その後に商人ギルドでも同じく約束を取る。
王女の特権は強いな。
別に威圧してないが、絶対に従う感じだったし、なぜ王女がという風だった。
王女本人は当たり前なのか、普通に言っていたようだった。




