表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

373/600

『トマトが盗まれる』

『トマトが盗まれる』


 俺は宿にいた。

 宿でゆっくりと休憩していた。

 ドワーフのブルレスカとは別れている。


「ご苦労様でした。また活躍したのですね」


「俺は少し手伝いしたくらいだよ」


 宿にはカイザール国のナミュール王女が住んでいて、俺の活躍ぶりを歓迎してくれた。

 王女が一般人の住む宿に住んでいていいのか疑問はあるけど、彼女は自分で決めたのでいいと言う。


「ナミュール王女はここに住むつもりなの、ロメーロと暮らしたいとか?」


「はい、ロメーロと一緒に暮らします。国王には伝えてありますのでご安心を」


「国王が認めるならいいのかな」


「私へご安心してませんよ、めちゃくちゃ不安です」


「アスカはナミュール王女には対抗心があるのよね」


「だって婚約したいというから」


「そうですね、私は正式にカイザール国の王女として婚約を申し込みます」


「いやいや、俺はカイザール国王になるつもりはないけどな」


 ナミュール王女と婚約して結婚したら、将来は俺が国王になってしまう。

 全くイメージできないな。

 もっと自由に暮らしたいのが俺の考えなんで、困るものだ。

 アスカも同じものだ。

 エルフ国の姫であるからな。

 そうして宿で過ごしていても、落ち着かない感じになったのでギルドに行った。

 ギルドの方が楽なのは不思議だな。

 ギルドでは魔物の討伐が人気であり、自分のレベルにあったランクの討伐依頼を受ける。

 最近のは常に把握しておく必要があるのは、魔王ブラーゼンが登場したことで、魔王軍が人族に攻めて来ている。

 どこでまた大量に攻めてくるか、魔王ブラーゼンが来るかを知る上で、ギルドの依頼で情報を集めるのは日課になる。


「変わった依頼がありますね」


「どんなの?」


 リアンが発見する。


「農民からの依頼です、読んでみると農民のトマトが大量に盗まれた事件があったらしいわね。それでトマトを取り返して欲しい依頼」


「農民としたら作った農作物が盗まれたなら大変だわね。生活に関わるもの」


「そうだな、たぶん盗賊かそんな奴らだろう」


「ロメーロが協力できるのかな。今までにない依頼ですが、さすがに無理かな。どこにいるかもわからない盗賊を捕まえるのは」


「無理はない。器用富豪スキルには無理はなかった。この依頼だって可能だよ」


 盗賊か。

 確かに経験したことない依頼ではあるが、器用富豪スキルの効果があるかを知れるなら、やってみる価値はあるかな。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ