『暴風で止める』
『暴風で止める』
「ぐふふふふふ、壁が壊れているぞ、それにオーガの野郎が死んでいるぞ。ぐふふふふふ、人族の女がいるぞ!」
「ぐふふふふふ、人族の女だと、俺がいただくぞおおお!」
「地上にも出れるぞ、人族の奴ら殺して地上に行けるぞ!」
魔族が複数人迫ってきていて、俺たちを発見して興奮しているのは、壁があってさえぎられて閉じ込められていたからだ。
その壁がないのだから、次々とやってきたわけだが、オーガの姿もあったし、他にも強そうな魔物や魔族が見えた。
このダンジョンはこう見ると低レベルのダンジョンではないのは明らかであり、超難易度の高いSランクダンジョンであるとも思える。
魔族らが迫って来ているところにブルレスカの暴風が当たる。
すると暴風の風圧で魔族らは、これ以上は進めないのである。
「ぐおおおおおお、なんでダンジョンにすげえ風が来るのだ、これより先に進めねえぞ」
「ううううう、どうなっているのだ。暴風のような風だぞ、耐えられねえ。立っているのも耐えられねえ強い風だぜ!」
暴風が当たり魔族らは混乱していたのは、まるで前に進めないからだ。
ブルレスカの作る暴風の方が強いな。
「私の作る暴風が魔族を止めているのね、これがロメーロの考えていたことなのね、凄いです、魔物一匹もこちらにはこれないです」
「ロメーロ様、さすがです」
「それにしても強烈な風だわ。攻撃にも使えそうなスキルだわ。こんなスキルまで持っていたとなね」
十分ぬ俺のスキルが通用していて、魔物らを食い止めるのに成功した。
「みんな、私が魔物らを食い止めるから、みんなは採掘していいわよ。安心して採掘して」
「わかったよブルレスカ、魔物らは任せるよ!」
「よし、みんなブルレスカが頑張って魔物を止めている間に、俺たちで採掘を再開しようぜ!」
「おおおおおお! 採掘を再開する!」
「おおおおおお!」
ドワーフの仲間らはブルレスカの頑張りに刺激されて、採掘を開始した。
ブルレスカが暴風を出し続ける間は、魔物らは接近することは不可能であるので、採掘をする。
「うおおおおおお、暴風が邪魔だああああ!」
「暴風さえなければああああ、進めねえ!」
魔族らは悔しがっているけど、暴風には勝てないので、何もできずに暴風と格闘するしかない。
俺の狙いはこうして俺が戦わなくてもいい状況を作ることだった。




