『聖剣を取る』
『聖剣を取る』
宿屋にアスカとリアンといる。
魔王の件で城で会議をして、俺の活躍が期待されると決まった。
俺に器用富豪スキルが与えられてから、こうなる運命だったのだろう。
いつ魔王が来るかと思いながら毎日を送るようだな。
「王都の家は復旧が進んだようね。多くの人が喜んでいるそうよ」
「良かったな。魔王に苦しめられる被害を助けらるなら、俺も嬉しい」
「ユンナは一躍有名になったみたいね」
「うん、ロメーロのスキルがあれば、家を超高速で作れる」
「そう言えばギルドから報酬を貰えると思う。建築に貢献したのだしね」
「そうだな。ギルドに行っておくか」
それから冒険者ギルドに行ってみた。
ギルドに行くと冒険者は俺の方を見る。
うろたえる冒険者も多くいるのは、俺が魔王と戦ったのを知っているからだろう。
魔王を見る目で俺を見てくるな。
「ロメーロ、王都の建築の依頼は大活躍でした。壊れた家が作られたから人々は喜んでいます。ありがとうございます」
「協力できて良かったよ」
「魔王との戦いはギルドでは最大限の評価となりました。我々ギルドへロメーロを一度は追放処分してしまい後悔しています。ロメーロがいなかったら王都は今頃大被害でしたし、制圧されていたことでした」
「オネストがいたから戦えたんだ。今の俺では厳しいだろうな」
「確かに魔王は強いです。ロメーロは魔王との戦いの歴史についてご存知ですか?」
「歴史ですか、いいえ詳しくはないかな」
「魔王と人族は過去に何度も戦ってきました。特に有名なのはオネストでしょう。魔王を討伐したとあります。そしてオネストが使っていた武器で聖剣レーヴァテインがあり、魔王にも絶大な効果があったとされます」
「その聖剣があればロメーロも強くなれると?」
「はい」
「どこにあるのですかね、王都の武器屋に売っているとか?」
「いいえ非売品です」
「非売品?」
ギルドの受付嬢から聞いたのは聖剣の話。
俺は知らないが魔王とオネストが戦い勝った際に使っていた剣だとか。
オネストは何にも聖剣については言ってなかったが。
「売っている武器ではない。しかしエピック国内のダンジョンにあるとされます。ダンジョンには聖剣が刺さっていますけども、持つ資格のある人だけが抜けると言い伝えられています。だから冒険者が何度も挑戦しましたが、一人として抜けていないとされます」




