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『魔族はお腹いっぱいになる』

『魔族はお腹いっぱいになる』


「ああああ、魔族が苦しみ出したわ。食べすぎてお腹が膨れていきます。でも食べるのを止めないわね。バカね」


「自分で食べて、苦しくなっている。自分でも食べるのをやめられないのね。これがロメーロのスキルの効果ですか」


「クククク、もう食べたくない。食べたくない。でも食べたい、あああああああああああああああああああああああああああ!」


 魔族は食べるのをやめられない状態になり、遂には限界に達したらしい。

 腹がパンパンだな。


「あああああああああああああああああああああああああああ!」


「あああ、魔族のお腹が破裂しました!」


「食べすぎて爆発したんだ!」


「俺の予想が当たった。食べすぎて死んでくれと思って付与した。こうも見事に死んでくれるとはな」


 俺の予想は的中した。

 付与して正解だった。

 お腹が爆発して、その場で死んだ。


「凄い殺しかただ。誰なんだよユンナ、その人は?」


「ロバートは知らないの? この人はロメーロ。魔王と戦った冒険者よ」


「ええええ~~、あの魔王と戦ったという偉大な冒険者かよ! 今のではっきりした、とんでもないスキルだ! そんなのが仲間にいたのかよ!」


 ロバートは俺のことは知らずに文句を言っていたらしい。

 まあ冒険者ではないから、知らなくて当然か。


「これで城はもう壊れないな。壊れていた箇所の修復を開始しよう」


「そうですね」


 ロバートらは俺のことを知ると逃げていったので、ユンナと俺たちで作業を再開した。

 凄まじい速度で作ったので、城は修復できた。

 本職の建築師らは、ユンナの仕事っぷりに驚く。


「お姉ちゃん、凄いいい仕事するな。超一流の建築師だな」


「ありがとう」


 ユンナは絶賛されて、その日の仕事は終わりにした。

 ユンナからはお礼を言われる。


「ありがとう助かった。ロメーロには感謝します」


「俺は協力できて嬉しい。建築の経験も積めたし。建築スキルはずっとユンナに付与しておく。俺が解除するまで使える」


「ずっと使えるのですか、凄いです」


「ロメーロはスキルを付与できます。他には農民やドワーフ族にも付与してますのよ」


「ロメーロの凄さに感動しました。私はロメーロが好きになります」


「待ちなさいユンナ、それは困ります。私のロメーロ様ですので、勝手に好きになるのは困ります」


「えええ~~、どうしてアスカが?」

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