『建築する』
『建築する』
アスカが言うように、これからが本番らしい。
綺麗になった場所に、家を建築していく作業だった。
これは俺には完全に初めての作業だったし、何もわからない。
ユンナのする作業を見ているしかなかった。
「最初はユンナの作業を見ているよ」
「そうね、私の作業を真似してください」
ユンナは木材を切ったりして家で使えるようにした。
俺たちはユンナの切るのを見て真似して切った。
やってみると難しい作業だった。
簡単ではない。
「難しいです」
「建築は難しい。これなら冒険者の方が楽だわ」
「楽です。建築は大変。ユンナは凄いな。毎日こんな大変な作業をするのでしょう」
「私の仕事だからね建築は。自分では似合っていると思う」
するとまたもロバートらが来て、
「やはり遅いな。運ぶのは異常に速かったのはあるが、建築は作るのが仕事だ。作るのはユンナは素人だ。まだまだ素人同然。あはははははは」
「うるさいわねロバート。あなただってまだ家は出来ていないわ」
「でもユンナよりは速いし、その作りじゃ、何日かかるかわからないぜ」
「また文句を言ってきたわね。本当にうるさい」
「でも、ロバートは確かに速い。俺たちが必死に作るけど、何倍も速く家ができてしまった」
「本当だわ、家が一件完成しそうだわ」
ロバートは文句は言ってくるが、建築の腕はあるようだ。
綺麗に家が完成していく。
それと比較すると俺は恐ろしく遅い。
どうやったらあんなに速く建設できるのか不思議だった。
これが経験の差なのか。
「悔しいけど建築に関してはロバートには負ける。あいつらは建築は慣れている。王都でも有能な建築師として仕事を得ている。王都では一番速い速度で建築できると評判なのよ。きっとユニークスキルを持っている。建築に関するスキルを」
「だから速いのか。普通は一日では家を完成するのは無理だろう。スキルか」
「ロメーロも建築に関するスキルはあるかしら、運ぶみたいに」
「あると思う」
そこで器用富豪スキルの中から探した。
建築に関するスキルがあるのか探したことがなかった。
あるかなと思うとあった。
「木造建築速度1000倍スキル」
『器用貧乏』 建てる Fランク
↓
『器用富豪』 木造建築速度1000倍 SSSランク」
「1000倍ですか?」
「うん、みんなに付与した。これで実際に建築してみようか」




