『建築師ユンナ』
『建築師ユンナ』
「彼らは私の知っているロバートと、その仲間です。ロバートも同じ建築の仕事をしている。でも私のことをいつも仕事ができないとして、バカにしています」
「相手にしなくていいわよ。ユンナはユンナでしょう」
「そうよ」
「とにかくロバートは相手にしないで、作業をしましょう。まずは魔王に破壊された家の木材を撤去しましょう」
「壊れた木材は邪魔ですね、運ぶのね」
「よし、俺も運ぼう」
壊れた家の木材はそこら中に落ちていた。
酷い状況であり、先ずは撤去する。
すでに撤去作業は開始されていたので、俺達も開始した。
「ロメーロ様、運んで、はい!」
「けっこう重いな」
「戦闘以外は、あまり得意じゃないみたいね」
「まあな、慣れていないし、経験がないしな」
運んだりするもこれが意外と大変だった。
建築の作業に慣れていないのもあり、大苦戦中。
アスカには余裕で笑われる。
作業はユンナに教わった。
ユンナは女性だが、俺よりも慣れている感じ。
それでもユンナは遅いという。
俺はもっと遅いので、建築には向いていないとなるな。
「あはははは、やっぱり遅いなユンナは」
「ロバート、こっちに来ないでよ。私達は必死に作業している。邪魔しないで」
「邪魔しているのはユンナだろう。作業が遅いし下手だろう」
先ほど会ったロメーロ達が来て、ユンナに文句を言う。
面倒な奴らだな。
なぜかユンナに文句を言ってくるのは、まるでオリオンみたいだった。
冒険者ではないが、どこにもオリオンみたいなのがいるのだなと思ってしまう。
俺は直接関係ないので、あまり関わらないでいたい。
黙っていよう。
「ロメーロ達、あなたね、さっきからうるさいわよ。私が相手になるけど」
「なんだ、エルフも仲間にいるのかよ。エルフは魔法が使えるけど、建築には向いてない。お前も邪魔だな」
「邪魔だって!」
「まあまあアスカまで怒ってどうするの」
「だってバカにするから。生意気なのですもの」
「いいのよ、ああやって私をバカにするのが好きなのよ。無視して作業をしましょう」
ロバートは無視するとなるも、アスカはバカにされてムッときていた。
それから作業を続けた。
アスカも一生懸命に運んだ。
なかなか似合っている。
「しかし木材が多すぎて進まないわね」
「ロメーロの力で何とかならないかしら?」
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