『003』
『003』
「そうだったわね、エニシャルは裁縫ができたわね。でも採取スキルがあるのは知らなかった」
「私と森に行けば、どの植物が必要な植物かはわかります」
「教皇からは、植物の特徴は聞いてきたけど、はっきりとはわからないので、助かる。エニシャルも連れて行きましょうよ」
「かまわないよ、エニシャルいた方が早いな」
特徴は聞いても俺も植物は詳しくないから助かるな。
エニシャルが森に行くのに加わった。
「あれ、オリオン達はどこかな?」
「先に森に行ったのですかね」
「ここだよ、エルフ」
アスカが頭を左右に振る。
オリオンの声だった。
「あああ、いました! オリオン達はいます。しかも大勢いますけど、破滅の団てあんなに多かったでしたっけ?」
「あっははははははは、この連中は俺が集めた冒険者パーティーだ。全員で20人いる。俺達と一緒に植物を持って帰ると契約した。俺が先に持って帰る」
オリオンは意味不明なことを言い出した。
これは競争する依頼ではないのは明らかだ。
協力して持って帰ると言ったはずだが、この男は理解してない。
俺はオリオンがなぜ競争するか疑問だった。
「オリオン、教皇が協力して持って帰るようにと話したのを聞いてなかったの。私は競争するつもりはないです。ロメーロとなぜ競争をするの?」
「先に持って帰れば教皇は破滅の団はさすが勇者パーティーだと思うだろう。今回はロメーロには好きにはさせないぞ」
「リアンよ、今回は破滅の団が勝たせてもらう。こっちに来るなら早く来い。ロメーロと一緒に負けたら、大神官の名前は無くなるかもしれないのだ」
「ボーデンは何を言ってるのよ。大賢者が無くなるのはあなたの方よ。ロメーロと勝負する気だったのね初めから」
「人数が多い方が勝つに決まっている。勝負は決まっている」
大賢者がリアンを誘ってが、断った。
オリオンもボーデンも初めから協力して探すのは考えてなかった。
俺も期待はしてなかったから、ショックはないけどな。
「あはははははは、じゃあねリアン。大神官でいたいなら、ロメーロよりも私を選びな」
「ハニーの僧侶だって危ないとは言っておきます」
ハニーも懲りないな。
まだオリオンと同じ考えか。
すると参加した冒険者は大声を出す。
「やるぞおおおお!」
「頑張るぞおおお!」
「大金がもらえるんだ、頑張るぞ!」
大金?
今回はギルドからの依頼ではないよな。
だから報酬はないのに、なぜ大金と言ったのか。




