『017 サウナ』
『017 サウナ』
「王都にあるサウナなら行ったことはある、けど混浴ではなかった」
「リアンは?」
「私も王都のサウナは行ってたけど、混浴ではなかったな。まあ混浴は一度ロメーロとは入っているのでいいですが」
「いいのかリアンは?」
「いいけど、ロメーロが私と入りたいなら」
「いや、入りたいとかとは違うが、せっかく来たのだから入る。アスカも入るだろ」
「もちろん入ります。ロメーロ様とご一緒します」
ブルレスカに入ると伝えてサウナ店に入る。
料理店と同じでサウナには誰もいなかった。
つまりは俺とアスカとブルレスカの独占。
女子3人に男は俺だけとなる。
サウナは暖かくて気分は最高だった。
タオルは一応巻いてある。
「いい温度のサウナ、温まるわ」
「山に来てサウナに入るなんて最高ですわ。王都で入るのとは気分が違う」
「そうだな、最高だよ」
「皆さんに喜んで頂き良かった。ドワーフ族や冒険者も鉱山に行った帰りに寄る人も多くいます。ロメーロは今後は王都に住むのですか。これだけ強い冒険者が王都にいれば、国は助かりますので」
「王都には寄るかな。依頼の報酬ももらいたいし、でもその後は未定だ」
本当に何も考えていない。
「ロメーロは行先は決めていないの。鉱山に来たのも偶然に依頼を受けただけだし。その前はカイザール国にいたから、どこの国にも行けるのよ」
「自由なのですね。できればエピック国にいて欲しいものです。それと気になったことがある」
「なんだい?」
「勇者パーティーのことです。まるでロメーロとリアンは勇者パーティーのオリオンたちを知っている感じでして、しかも仲が悪く見えた」
「ブルレスカが思ったのは当たっている。ロメーロと私はオリオンのパーティーにいたの。出て行ったから仲は悪いのはその通り」
「えええっ、勇者パーティーにいたのですか。強いわけです。異常な強さは納得しました」
「異常なのはロメーロだけで、私は正常です」
俺を異常な目で見るブルレスカ。
「ただガブレラ神が出てきたのは今までになかった。器用富豪スキルのことは知っていたけど、それがガブレラ神からのものだったとは」
「ガブレラ神から急に通話というスキルで声があって告げられたんだ。それも最近知った」
「それまで知らせかったのはなぜ?」
「知らない。でも俺が古代勇者オネストと関係していて、器用富豪スキルを使える候補であったらしい。詳しい理由は知らないけど」




