『010』
『010』
「本気で言っているのかよ。だとしたら最高に笑えるな。その話でサンダードラゴンに勝てる気かよ」
「剣で切ったらわかるか」
話しても無駄なので、剣で切ってみた。
速度上昇してあるので、速度は異常な速さである。
一瞬でサンダードラゴンに接近。
胴体を切る。
ギャアアアアアアアアアア!
サンダードラゴンの叫び声だった。
防御力は5000以上ある強者であるが、器用富豪スキルの方が強者だった。
硬い皮膚は切れた。
「なんで切れる。俺の皮膚は鋼鉄よりも硬いのだぞ」
「これで信じたか。俺がイフリートスを討伐したのを、もう一度切る」
ギャアアアアアアアアアア!
「その剣だな、剣に秘密があるのか、さては聖剣か神話級の剣だな」
「えっと、この剣なら聖剣とかのレアものではない。普通に売っている武器だな。でもスキルがあるから俺には」
「スキルだとふざけるな、そんなスキルがあるかよ。雷竜で殺す。勇者パーティーは後回しだああああああ」
雷竜をまた放出してきたけど魔法防御で防ぐ。
何度も放出してくる。
しかし何度放っても俺には届かない。
無傷だった。
だが雷竜が超強力なのはわかった。
Bランクパーティーが死んだというが、間違いなく死ぬレベルの魔法だ。
Aランクパーティーですら危うい魔法。
オリオン達は運が良かったのか即死はなかった。
「なんでだああああ。雷竜が全く効かない。イフリートスレベルの強さがないと無理。まさか、まさか本当にイフリートスを討伐したと」
「だから言ってる通りだよ。俺が討伐した。あれは城を占拠していて、そこからカイザール国の王都へ攻め入る予定だったとか。その前に俺に会ったのが運の尽きだな」
「ううううう、あり得ないが、そのような話は聞いてないぞ」
「つい最近だからな。サハギドンが昨日だし、そのちょっと前にグリフォンだった。その直前にイフリートスを討伐して、そのちょっと前にグールマスターとオークキングだったかな。全部で数日間の間の出来事であるから、サンダードラゴンの耳に届いてなかったのだろうな」
「数日間だと!! あり得ない。ククク、そんな」
「一つ聞きたいことがある。なぜこの鉱山を選んだか知りたい。何を企んでいるのだ」
聞きたいことは聞いておく。
話すとは思えないが。
話してくれたら、運がいい。
鉱山を選ぶ理由はなんだろうか。
別にダンジョンでも良かったはずだ。
他にもあるだろう。
例えば、わからない場所が。




