『006』
『006』
もちろん器用富豪スキルも使う。
物理攻撃上昇と物理防御上昇はしておく。
10倍にしておけば対応できると思う。
奥にはドラゴンも控えているし、体力の温存をした。
鉱山の中は広かった。
ダンジョンと同じく迷路みたいだ。
違いはダンジョンは自然に発生した迷路だが、採掘場は採掘で掘った未知の違いだ。
よくこれだけ掘ったなと感心する。
「魔物は出て来ます」
「鉱山の中は初めからダンジョンのようになっています。そこから掘っていくのです。ダンジョンと同じように魔物は多く存在します。アスカとリアンは強いですね。冒険者として」
「ロメーロのスキルを使ってますから、強く見えるのよ」
「そんなスキルもあるの。スキルがロメーロの強さの秘密のようですが」
「ロメーロは器用富豪スキルというスキルを使える。勇者よりも強いのは言っておくわ」
「勇者は魔物と戦いながら進んでいるはず。もっと奥に進んだようです」
「倒しながら進もうか。そのうちオリオンと会うだろう」
採掘した跡が多く見られる。
進んでいくと広い採掘場に出た。
「ここは?」
「鉱山の奥です。ここは一番鉱石が取れる。広い空間があってドラゴンの発見報告もこの当たりです」
ブルレスカの声がかすかに震えていた。
この付近にドラゴンがいると。
俺も警戒する。
「い、います! 前方にドラゴンの姿が見えます!」
アスカが発見した。
見るとドラゴンは巨大な姿で暴れていた。
戦闘しているな。
オリオンか?
「ドラゴンだな。オリオンはいるな」
「破滅の団が来てドラゴンと戦闘するのではないと思う。閉鎖するならここを閉鎖する」
オリオンの方に寄ってみる。
ドラゴンを囲んでいたが、勝てるのかと思う。
まずはオリオンに聞くのが早いか。
「また会ったな。今度はドラゴン討伐か?」
「ロメーロ! なぜここにいる。お前も依頼を受けたのか?」
「そうだが、別に問題はないだろう」
「鉱山の入口で誰も入れるなと言っておいたはずだが。クソ、俺の邪魔ばかりしやがって。ドラゴンは減滅の団が鉱山に閉鎖する」
オリオンは俺が来るのは知らない口ぶりだった。
「閉鎖するのはわかった。死者も出ているのでしょう、けどロメーロが来たから、オリオンやボーデンも不要よ」
「大賢者のボーデンに対して不要は言い過ぎだぞリアン」
「そうかしら、賢者の資格はないボーデンでしょ。農民はみんな言ってるわよ」
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