『30 謎のダンジョン』
『30 謎のダンジョン9』
俺の前に生き返るて、勝てる見込みあったから言ったのなら、もう俺としては言葉も出ないほどにがっかりだ。
本当に強い強者なら、先ほどの俺の剣で切られた時に強さを認めるものだ。
それなのに、まだ生き帰って戦いを挑んでくるのは愚策だし、最悪の手だ。
せめて死んだふりをするべきだったのであり、俺のスキルの前に屈するべきだったのだ。
せっかくアンデッドを殺して、つまりは本当の意味で死なせてあげたのを、自分から生き返るて、俺のしたことを無意味にしているわけだ。
アンデッドを安らかに死なせてあげた俺の行為を無駄にする行為でしかない。
さあ、仕方ないか、もう1度死んでもらうか。
「凄いか? お前は生き返る魔法で俺が驚くと思ったのだろうが、残念だが俺は驚いていない。逆に残念だ。死なせてあげたのだからな」
「何を! 私を死なせてあげただと、お前なぁ、どんだけ上から目線で物を言ってるのだ。グールを下に見たことを後悔させてやる」
「うるさいグールだな。俺の『器用富豪』スキルの前には、グールもオークもゴブリンも同じなんだよ。すべての魔物は俺の前ではFランク。魔王も同じだ」
バサっ!
グールマスターを再び切った。
「うわああああああ!」
「これで最後だなグール。お疲れ様だ。2度と俺の前に来るな」
「キサマああああああああ、2度もワタシを切るとは、悔しいいいいいいいい」
生き返るグールに剣で切ったら、苦しそうにして死に貧した。
しかし俺はあえて貧する程度に抑えて切ったのは、本気で切れば即死していたところを、生かしたのだ。
あえて生かしてやったと言えばいいか。
「苦しそうだなグール。ただまだ死なせはしない。スキル、体力一定時間固定」
体力温存 『器用貧乏』 Fランク
↓
体力一定時間固定 『器用富豪』 SSSランク
スキルの体力一定時間固定をグールマスターに使用した。
このスキルは一定時間の間は、体力を増えも減りもしない固定化するスキルだ。
もちろん一定時間と限りがあるスキルではあるが。
そのためグールマスターの体力を1に固定した。
だから、本来なら死ぬはずであるグールマスターは死ぬことが出来ないのだ。
「あれれ、死んでいない、私は生きているぞ!」
「そうだ。俺のスキルで、体力一定時間だけ固定した。死ぬことは出来ないのだお前は。何度でも切る!」
バシッ!
「うわああああああ!」




