『003』
『003』
「ロメーロの噂の広まり方は早い。鍛冶師の職場でも広まっているなら、もう王都中でも広まっている。数日には国中にも広まる」
「おおげさだよ」
「いいえ、ロメーロの話は聞いてます、逆に勇者のオリオンの悪い噂も聞いてます。農民には特に冷たくて自分のことしか考えてなかったと。農民に知り合いがいるから聞いたんだ。オリオンは酷い奴だとさ。以前は勇者オリオンと言えばエピック国では最強のパーティーとして名が通っていたのに、今は評判が最悪だ」
「オリオンはざまあです。ロメーロのことをいっさい認めなかった。私があれだけ説明したのに」
「それがオリオンだよ」
俺とは逆にオリオンは人気を落としていた。
ドワーフ族のブルレスカと一緒に鉱山に行くとなる。
王都からは直ぐ近くらしい。
ドワーフ族が通えるので、王都には多くのドワーフ族が住んでいるとか。
行くのはスキルを使う。
ブルレスカは知らないので、簡単に説明したが、困っていた。
「瞬間移動する。目的地は鉱山とする」
「えええ? どうしうこと?」
「ロメーロは瞬間移動できる
「器用富豪スキル、瞬間移動、鉱山」
『器用貧乏』早歩き Fランク
↓
『器用富豪』瞬間移動 SSSランク
ー-------------
鉱山に瞬間移動した。
到着した先は山が周囲にある地域だった。
誰もいないから良かった。
いつもは怖がらせていしまうからな。
「あああああああ! 本当に鉱山です。なぜなぜ?」
「ロメーロの力です。スキルでイフリートスやオークキングも討伐してますのよ」
「あああああああ! あの魔王級の魔物を討伐したのですか。それなら鉱山にいるドラゴンと戦えますね」
ドワーフ族のブルレスカはかなり驚いていた。
鉱山は静かだった。
人もいないし、魔物も見えなかった。
「冒険者はいないみたいね」
「以前は多くいました。中に多くの魔物がいるから。でもドラゴンの出現があってから、来なくなりました。冒険者がいて、さらにドワーフ族も多くいた。みんな採掘が仕事だった」
「ドワーフ族は入れなくなったなら、仕事がなくなるわね」
「そうです。全く仕事ができないし、ドワーフ族はこのままでは王都周辺から去る覚悟です。別の鉱山に移動する」
「ドワーフ族は鉱山があるところに住むのですか」
「はい、採掘のスキルを持っている人が多いのです。よって採掘師として活躍します」
ドワーフ族は鉱山の近くに住むというのは聞いたことはあった。
俺は何とかドワーフ族と鍛冶師をしてあげたいと思う。




