『256』
『256』
複数のスキルを多重発動させる。
特に敵のスキルである激流。
これに対しての対策で、水属性の耐性を強化した。
見るからに強烈な攻撃であるからで、一撃でオリオンらを水中に送るほどだ。
スキルアップしたことでサハギドンと戦闘に入る。
「ロメーロか。お前では勝てない、ゲボゲボ。何しにきた」
「ロメーロで勝てるはずない。ゲボゲボ、バカだな」
「ケケケケ、激流!」
先ほどオリオンにした水の攻撃だった。
オリオンらはあっさりと水流で倒され、溺れつつある。
そしてオリオンは俺に気づいていて、なぜ戦うのか理解できないようだった。
俺の力をまだ理解できないとは情けないが。
激流がくるが俺には通用はしない。
凄まじい水流が襲ってくる。
「なんだと? 激流が効いてない! あり得ない、ケケケケ!」
「通じないな。その程度の攻撃では通じない」
水の属性強化は効いていたし、物理防御力も1000倍強化したので、両方で効果が出ていた結果だった。
激流は俺の前で停止した。
まるで巨大な壁に防がれてしまった感じだ。
「もう一度だ、激流!」
「通じないな」
同じ結果だった。
オリオンには通じても、俺の器用富豪スキルには通じなかった。
「ケケケケ!!! そんなバカな。激流を受けて何もなく立っているなんてどうなっている。まさかお前も勇者か? いやこっちの弱い、貧弱な人族は偽の勇者だったな。本当の勇者はロメーロだったのだか、騙しやがったな、ケケケケ!」
なんと俺が本当の勇者とか言い出した。
誰も嘘はついていないのに、勝手に思いこんだ。
オリオンがあまりにも情けない戦いぶりだったから、偽の勇者と思うのもあるか。
「いや、それは違うな。俺は勇者ではない。普通の新人の冒険者だ」
「えっ勇者じゃないだと」
「本当の勇者は、そこで溺れているのがエピック国の勇者だ」
「ケケケケ、ロメーロが偽者か。激流を防いだのは見事だった。だが攻撃はできないなら、普通の冒険者となる。ケケケケ、防御しかできないタイプだな」
「なぜそう思うかな。俺は今の防御でサハギドンが俺には勝てないと思うと期待した。だから攻撃しなかった。そしたら俺からも猛撃する」
「ケケケケ、騙されないぞ」
サハギドンが俺を攻撃できないと思ったらしい。
まだ攻撃しなかったのは、サハギドンが降参するかと思ってチャンスを与えた。
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