『250』
『250』
「とにかく川の上流にまた行く。ロメーロも来い。わかったな」
「なんで? ロメーロは関係ない。オリオンは自分で破滅の団が解決したと受付嬢に言った。私達は関係ないと」
「ああ、そうだが、だが酷くなっているんだ。ロメーロも手伝えよ」
「オリオンだけで調査しなさいよ。私達は無関係です」
「ううううう、リアン。なんでだよ、なんでロメーロの肩を持つんだ」
「ロメーロと一緒に冒険すると決めた。破滅の団とは縁を切った」
リアンに言われて顔が歪むオリオン。
そこまで言われたら、さすがにショックだろうな。
リアンはかなり怒っている。
「むむむ、縁を切るだと」
「そうです、どうぞオリオンに川の件は任せます。早くしないと農民はギルドに文句をいうわね。そしたらギルドは国王にも言うでしょうね。勇者パーティーがまた依頼を失敗したと。そしたら困るのではないかな?」
「リアン、お前な、俺が苦しむのを楽しんでいるのかよ」
「自分でやりなさいよ」
「むむむ」
リアンはオリオンにはっきりと言い切った。
オリオンは言い返さないで、さらに顔は歪んだ。
「オリオン頼んだ。俺も手を出さないからな」
「わかったよ。ロメーロは引けよ。全部破滅の団が解決してやる。それが勇者パーティーだ」
オリオンは最後はあきらめて破滅の団だけでやるとなった。
「ロメーロ様、オリオンに任せていいのですか?」
「自分やると宣言したからな」
「サハギンがまだいたのかな。もっと強い魔物がいるのかもですが」
「俺も最初からそれは感じていた。だからサハギンを1匹残していたんだ。それをオリオンが殺したから、難しくなった。川の上流にはサハギンとは違う魔物がいるのもあり得る」
俺が気にしていたのが、サハギンに命令している魔物の存在。
いなければ一番いいが、もしいると面倒だな。
「グリフォンのこともあります。グリフォンは下級の魔物を使っていました。もし強力な魔物がいるとオリオンでは無理ですよ」
「アスカの言う通りだけど、オリオンには責任を取ってほしいのよ私は」
リアンはオリオンが許せないみたいだ。
アスカは魔物の存在を言っているけど、リアンはオリオンに任せたらと。
ここは難しい状況だな。
俺としては農民が第一だからな。
「俺の考えを言うよ。リアンはオリオンに痛い目にあわせればいいという考え。でも俺は農民が困るのは何とかしてあげたい」
「助けたいのね、ロメーロらしいわね。そしたらオリオンには先に行かせて、後方から様子を見るのはどうですか。危険になるまではオリオンにやらせるのです」




