『240』
『240』
「ハニー、もっとヒールをしてくれ」
「おー--い、ロメーロ、応援頼む。見てないで早く戦えよな!」
「同じ依頼を受けたんだろ。助けるのが常識だろ!」
どっちなんだと言いたい。
「ここはオリオンは無視して助けに入りましょう。サハギンは多すぎます。王都の近くにこんなに多くの魔物がいるのは不自然ですし」
「じゃあ俺は戦う。アスカも頼む」
「わかりました。ロメーロ様が戦うなら参戦します」
リアンとアスカも参戦と決まった。
オリオンが何を言おうが構わず、サハギンと戦う。
戦うにあたって器用富豪スキルをするのも忘れない。
俺はレベルが1であるので、オリオンを完全にバカにはできないんだよな。
サハギンはイフリートスみたいな強い魔物ではないが、ステータス上昇はしておく。
「器用富豪スキル、物理防御力1000倍上昇」
『器用貧乏』守り Fランク
↓
『器用富豪』物理防御力1000倍上昇 SSSランク
防御力15 → 15000
ー--------------
「器用富豪スキル、敵全体速度減少」
『器用貧乏』遅らせる Fランク
↓
『器用富豪』敵全体速度減少 SSSランク
ー--------------
「器用富豪スキル、物理攻撃力1000倍上昇」
『器用貧乏』打撃 Fランク
↓
『器用富豪』物理攻撃力1000倍上昇 SSSランク
攻撃力15 → 15000
ー--------------
「器用富豪スキル、魔法防御1000倍上昇」
『器用貧乏』魔法壁 Fランク
↓
『器用富豪』魔法防御力1000倍上昇 SSSランク
魔法防御力15 → 15000
ー--------------
とりあえず俺とアスカとリアンに攻撃防御の上昇スキルをした。
スキルはオリオン達にはしないのは、あくまで俺達が助けるとしたからだ。
オリオン達にはしないと決めているし、義理もないからな。
「アスカとリアンにはスキルをした。サハギン程度なら余裕で倒せると思う」
「ありがとう」
「攻撃します」
「アスカにお願いがある。1匹は倒さずに残しておいてくれ。聞きたいことがあるからだ」
「わかりました。1匹だけ残します」
そこからはアスカとリアンによるサハギン狩りが開始された。
圧倒的な強さだった。
ギャアアアアアアアアアア。
サハギンの叫び声が出る。
それまで苦戦していたオリオン達は、アスカとリアンの戦いぶりに圧倒されて、沈黙する。
これが器用富豪スキルだとオリオンも気づけばいいが。
そしたらオリオンは強くなれると思う。




