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『239』

『239』


「リアンが去る時と変化ないなら、何も理解していないとなります。ロメーロ様の器用富豪スキルをわかってないと」


「そうなるな。でもこのままだとヤバいから助けるか」


 俺は後方からサハギンに攻撃をしようとした時だった。

 オリオンは俺に向かって言う。


「ロメーロは手を出すなと言ったろう。これは破滅の団が倒すとな!」


「いやいや、助けないとオリオンは危険だろうと思ったが」


「俺の心配は要らない。俺は勇者だぞ」


「わかった。勇者だと言うなら、任せるよ」


 せっかく俺が助けようとしたら、オリオンの方から断ってきた。

 どうやらオリオンの中では、俺が戦闘に参加するのは、嫌らしい。

 別に一緒に戦うのは何も悪くはないのだが、オリオンは認めようとしないので、俺は引き下がった。


「断られた」


「オリオンらしいわ。ロメーロに対抗心があるのよ。ロメーロがグールマスターとオークキング、イフリートスを討伐していて、もの凄く評判が上がっている。それなのに破滅の団の評判は上がるどころか下がりっぱなし。だからロメーロには活躍させたくない」


「ぷぷぷぷ、これが勇者オリオンなの。Bランクくらいでしかない、笑っちゃう!」


「おい! そこのエルフ、俺を笑っただろう!」


「聞こえたのかしら?」


「ううううううう、聞こえたよ。勇者をバカにするのは許さねええ、うううううう」


「許さねえって、サハギンを倒してからいいなよ」


 アスカはオリオンに言い返す。

 よく言い返せるな。

 アスカの中ではオリオンの評価は相当に低いようだ。

 

「絶対にロメーロの助けなんか要らないからなあ!」


「要らないんだな。わかった。何もしないよ」


 オリオンは強情に俺の協力は拒否する。


「あああああああ、サハギンが多すぎる!」


「ロメーロにも戦わせたらいい。ロメーロだって戦力になる」


「そうだよ、クランクの言う通りにしよう。ロメーロとリアンにも協力させる。リアンはきっとわかってくれる」


「いや、ボーデン、助けを呼ぶのはやめろ」


「なぜだ。助けを呼べばいいだろう」


「ロメーロはダメだ。あいつに助けをよぶのは反対だ。恥をしれよ」


 なんと俺に助けを呼ぶという話があったのに、オリオンは止めて反対した。

 なんとも強情だな。

 もう相当に体力を減らしているのに、まだ考えを変えないのがオリオンらしい。

 どこまでも破滅の団だけでやるつもりなのか。

 依頼を失敗し続けている原因がわかったような気もした。

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