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『233』

『233』



「いいのですか、負けても?」


「負けでいいよ。それで調査が判明して農民の農地が復活する。農民が助かるなら、オリオンが達成してもいい」


「ロメーロは勝ち負けには興味なし。農民のことを考えている。オリオンは考えてもいない。自分が上になることだけ考えている。その違いね」


「勇者として失格ですよ。はく奪して欲しい」


「評判を下げ続ければ、勇者の資格も危ないと思う。国王は厳しいですから。決してオリオンだけ特別扱いはしません」


 オリオンが先に異常の謎を解明するのを俺は望んでいるのかもしれなかった。

 器用富豪スキルはオリオン達にはしない。

 以前俺が破滅の団にいた時は、、器用富豪スキルでオリオン達を助けていた。

 だけど今はしないので、自力で進んでもらう。

 それで依頼を完遂できるなら、俺は歓迎でもあった。

 俺の評価が落ちてもいいのだ。

 前を進んでいるオリオンが停止した。

 どうした?

 何かあったか?


「前のオリオンが停止したな」


「疲れて休憩でしょう。勇者パーティーも疲れるのですよ、きっと」


「何かあったと思う。行ってみよう」


 かなり先を歩くオリオンが停止する。

 異変が起きたのか、何でもない休憩なのか確認したかった。

 追いつくように歩く。


「オリオン、何かあったか?」


「見ればわかるだろう。川に魔物がいる。今はクランクとボーデンが戦っている最中だ」


「魔物がでたか」


 王都から離れてきたので、魔物が出現する確率も増える。

 平原や森でも同じで、遠くなると魔物は多くなる。

 見ると魔物は川の中にいた。

 すでにボーデンが戦闘していて、オリオンも剣を抜いていた。

 オリオンが邪魔するなというのは相手の魔物のレベルにもよる。

 そこで鑑定する。



『器用貧乏』のぞき見 Fランク

『器用富豪』神眼鑑定 SSSランク

ー--------------




名前 サハギン

レベル 66

体力 310

魔力 329 

攻撃力 375

防御力 389

素早さ 246


スキル

水斬り

魔法




 サハギンという魔物。

 レベルは66で低い。

 Cランクくらいだろう。

 王都の周辺にいる魔物では弱い部類か。

 

「ロメーロも戦うのか。俺達の邪魔はするなよな」


「邪魔はしない。オリオンから離れればいいのだな」


「俺達が見せてやるよ!」


 オリオンは邪魔するなと。

 熱に一緒に戦うのは悪いことではないのだが、オリオンは嫌だった。

 俺達と協力するつもりはなかったのがわかる。

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