『225』
『225』
別に恐れる必要はないけどな。
何もしないが、倒してきた魔物がケタ違いだから、どうしても俺を見る目がおかしかった。
「ロメーロですね。戻ってきたのですか。噂はギルドでも聞いています。グールマスターに、オークキングですか。どうやって討伐したかわかりませんが、カイザール国を救ったようね」
話かけてきたのは受付嬢だった。
俺をバカにしたのに、よく話かけてこれたな。
謝罪はないのは、まあいいか。
「聞こえてきてたのか。まあ、それだけじゃないけど」
「他にも?」
「そうよ、ロメーロはイフリートスも討伐した。それにグリフォンも捕獲した」
「なんですって! それはまだ知りませんでした。国王が呼ぶ理由がわかります」
まだイフリートスとグリフォンのことは届いてないらしい。
リアンの説明で驚いていた。
ただ国王とはなにかな?
「国王とは何かな? 気になるな」
「はい、国王からはロメーロが来たら城に呼ぶように言われていました。まさか本当に来るとは思いませんでしたが」
「俺を城に呼ぶ。なぜかな」
国王は俺を呼んでいるようだ。
理由は現段階では不明だが、注意はいる。
なぜならオリオンとの関係がある。
国王はオリオンを勇者パーティーに認定しているし、俺を追放したパーティーであるから、俺は好かれていないわけだ。
「わかりません。国王からの言いつけですので。直ぐに城に行ってください」
「行かなかったら?」
俺がもし無視したらどうかな。
あまり行きたいとは思えない。
エピック国に来たのはオリオン達を見たかったからだ。
彼らのことが知りたい。
国王ははっきり言って興味ないのだ。
「困ります。国王が呼んでいるのですから、行ってください」
「でもギルドとロメーロに冷たくしたのは私も知っている。ロメーロが活躍したら呼ぶっていうのは、都合が良すぎる」
「ううう、それはリアンの言う通りですが」
リアンはオリオンのパーティーにいた時に俺を追放した。
ギルドも知っているわけで、都合が良すぎるよな。
俺が活躍したら呼ぶのは。
受付嬢はリアンの言葉に言い返せない。
「オリオンはどうしている?」
「オリオン達破滅の団は王都にいると聞いています。しかし最近は失敗ばかりで」
「やはりか、まあいいか、城に行けばいいのだな」
「お願いします」
ギルドからはお願いしますと言われて、城に行くとした。
今後も強力な魔物が出現するのは確実だから、エピック国も国王にも伝えておくのが重要だった。




