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『223』

『223』



「それは冒険者ギルドが勝手に決めたことでしょう。国内に入れないことはない。それに今やロメーロの名前は有名になった。カイザール国でもそうだけど、エピック国でもグールマスター、イフリートスの話は聞こえてきている。だからロメーロを追い出したのを後悔していると思う」


「そうだといいが」


「ロメーロが行けばわかるわ」


「会うとまた俺の文句が出る」


「言うわね、きっと弱くなっているのが理由がわかっていない。だからイライラしている。ロメーロに文句を言う」


「何とかオリオンには気づいて欲しい。もっと努力がいるってことを」


「ロメーロはオリオン達を器用富豪スキルでサポートしていた。けどオリオン達には成長してほしいとも思っていたのね」


「そうだよ、オリオン達には強くなって欲しいさ。でも彼らは自分たちには才能が有り、才能で強くなったと勘違いしている。それを知って欲しいのだが、説明しても聞く耳を持たない」


「特にオリオンはそうよ。彼は自分が天才だと思っている。生まれつきの勇者だと。ロメーロの力で強くなっていたとは思わない」


「自力で勇者になれれば一番いいけどな」


 オリオンについては会ってから、ゆっくりと話あいたい。

 話はどこに行くかであった。


「それでは決まりですね。エピック国へ」


 特に行きたい場所はなくて、エピック国に決まった。

 国王とダークエルフのチーク、長老にも挨拶はした。

 和解できたことを感謝していた。


「アスカよ、ロメーロと冒険に出るのだな。気を付けていきなさい。ロメーロと一緒なら不安はない。器用富豪スキルを使えるのだからな」


「はい、行ってきます」


「ロメーロよ、アスカを頼んだぞ」


「わかりました」


「ありがとねロメーロ!」


「ああ、チークか。元気でな」


 国王から頼まれた。

 まあ、頼まなくてもアスカは俺に付いて来るけどな。

 チークは手を振って俺達と別れる。

 思えばチークが俺を探してきたのが、きっかけだった。

 すべてはチークが決めたことだった。

 もしチークが俺を探さなければ、俺はエルフ国には来てないし、グリフォンの計画が実行されることになった。

 エルフ国を助けることはできなかったのだ。

 アスカの国を救えたのは、チークが俺に力を求めたのが最大の貢献だった。

 チークに感謝するのが、本当は正しいかな。

 そうしてエルフ国から移動するとなった。

 

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