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『215』

『215』


「勇者オネストか。俺もその話は聞いたことはありました。オネストが開発したスキルと。オネストは古い過去の人物ですが、その後に器用富豪スキルを得た人物はいたのですか?」


「それは不明だな。オネストが魔族との戦いに勝利した。その後の器用富豪スキルはどうなったかははっきりと把握はしていない。しかし器用富豪スキルはオネストが死んだ後も継承された人物がいたとも言われているが、本当かどうかわからない」


 俺がガブレラ神から聞いた話と同じだ。

 国王はオネストが死んだ後の話までは、詳しくはないみたいだが、継承されているのはガブレラ神からは聞いていないな。

 俺意外にも過去に器用富豪スキルを神から与えられた人がいても不思議はないのは、魔王や邪神は何度も過去に世界を支配しようとしてきた。


 それを人族はギリギリでも食い止めてきたのだから、器用富豪スキルが影にあってもおかしくはないと思う。

 そして今回は邪神が復活したらいから、ガブレラ神は俺を選んで器用富豪スキルを与えたと言っていたな。


「ロメーロが勇者オネストのスキルを。なんだかロメーロは勇者に思えてきたわ」


「勇者ロメーロ様です。私はこれからそう呼びます」


「やめろリアンとアスカ。俺をからかうな。勇者にはならないからな」


「勇者オネストは伝説の冒険者。そのスキルが使える時点で、普通ではない。選ばれた人物であるのは間違いないだろう。娘と結婚するにふさわしい」


「国王まで、やめてくれ。俺は勇者オネストでもないし、結婚も予定はない」


 勇者オネストと比べられても困るな。

 まして結婚に繋げてくるとは、予想していなかった。


「ロメーロは勇者を嫌がっても勇者の素質があるのかもよ。いや、ロメーロしかいないでしょうね。グリフォンだってほとんどロメーロの力だし」


「俺が勇者の素質か。まあ興味ないな」


 どうでもいい感じだった。

 名前とかどうでもよくて、勝手に器用富豪スキルによって魔物が俺に関わってくるのだ。

 だから勇者だろうが賢者だろうが、関係なく魔物が来ることは来るのだ。

 グリフォンと遭遇して、はっきりと実感した。

 俺は魔王との戦いは避けられないと。

 もうそう感じている。

 たとえ俺が消極的な態度を取っても、結果は魔王と戦うのかも知れないな。

 器用富豪スキルには、運命的なのがあると思うようになった。

 

「興味ないとか言わないで。ロメーロがいなかったら、エルフ国はなくなっていたのよ」


「そうですよ、もっと自信を持ってください」

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