『212』
『212』
「ロメーロって、あのダークエルフ達を救った冒険者だろ、そのロメーロの力らしいぞ」
「ロメーロって凄い。戦闘だけじゃない。料理も神級の力ですわ!」
料理場にいた料理人から俺の名前が出る。
国王専属料理人スキルの力を感じているからだった。
すでに城にいた一流の料理人からも驚くほどのスキルの効果だった。
「リアンはどうだい?」
アスカの次ぎはリアンにも聞いた。
「私も料理スキルで高級料理が作れています。自分でも信じられないけど。肉料理を作ったら、あり得ない上出来の肉料理が作れた!」
「リアンには神の肉料理スキルを与えたからな。肉料理は神のレベルになっているはずだ」
「神の肉料理? 私が神になったてこと? とにかく作ります」
神の肉料理スキルは肉料理スキル。
人の作る料理を超えた肉を料理するスキルだ。
よってリアンと肉を担当する料理人は神のレベルで肉を料理していたので、リアンだけでなく、豪華な香りのする肉料理が完成していった。
しかも料理速度も速い。
異常な速さである。
包丁で肉を切る速度は、見えないレベルだった。
器用富豪スキルの恩恵だった。
「俺のは鉄板焼きが凄いぞ。鉄板に置いただけなのに、見事な完璧な火加減の料理が作れる!」
「これもロメーロの力なのか?」
「それは神の鉄板焼きスキルだな。肉料理同様に、鉄板焼きでも世界最高レベルを超えた神のレベルにした。至高の料理になる」
「なんてロメーロは力を持っているのだ。こんな焼き加減は見たこともない。火の通りが完璧だ。ここまでの焼き加減は新人では無理だ。50年以上肉を焼いているけど、見たことないレベルだ!」
「しかも異常な速さで焼けるぞ!」
「ロメーロさえいれば、誰でも神のレベルの料理人になれるのか!」
「ロメーロ様。みんなロメーロ様の力をわかってくれたようです。料理の味も凄いけど速さもあるので、祝杯まで間に合わせます」
「よろしくな」
それからは猛烈な速さで料理が進んだ。
俺も料理の盛り合わせをした。
神の盛り合わせスキルをしてあるので、皿の上に美しく盛り合わせした。
自分でもうっとりするほどに美しい盛り合わせになった。
完成した料理は、芸術品のようであった。
調理は戦場のように進んだ。
祝杯の準備が終わった。
料理はアスカとリアンの活躍もあり、時間までに間に合った。
「祝杯に間に合ってます。ロメーロ様の力です」




