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『207』

『207』


「アスカにはダークエルフが裏切ったと私も教えた。ダークエルフが魔族と協力してエルフを破滅させると思ったからだ。それで私は国王としてダークエルフを全員を国から追放したのだ。間違っていないと思っていたが」


「チークに案内されて村に行きました。するとグレムリンという魔族がダークエルフに変装していたのが発覚した。ロメーロ様が見破ったのです」


「なるほど、グレムリンを呼べ」


「はい、国王様」


 国王は衛兵に命令する。

 部屋にグレムリンが連行されてきた。

 もちろん器用富豪の永久拘束したままだ。

 来るなり、俺に対して、


「おいおいロメーロ、この拘束を取りやがれ!」


「うるさいな」


「国王様、グレムリンを連れて来ました」


「お前がダークエルフに変装していた魔族か?」


「そうだよ。天才だろ、俺様の変装はよ。エルフは完全に俺の変装に騙されていたんだよ。あははははは」


「許せんな。長老よ、本当に申し訳なかった。ダークエルフの全員に国王として謝罪する」


 国王はダークエルフ長老に謝罪した。

 自分の間違いを認めた。

 国王は普通は認めないとされる。

 国王の地位が危うくなる。

 しかしアスカの父親は認めた。

 長老はというと、


「いいえ国王が悪くありません。悪いのはここにいるグレムリン、そして計画を考えた最上級魔族グリフォンです」


「さすがにグリフォンは部屋には呼べないが、後で話は聞く。グリフォンとグレムリンはエルフの敵だ。絶対に許せない」


「悔しい、ロメーロさえいなければ」


「ロメーロがグリフォンも討伐したのか、凄いな。強すぎだ」


「父さん、違います。討伐したのはダークエルフと私です」


「なんだって! ダークエルフだけであの最上級の魔王の将軍とも呼ばれるグリフォンを討伐したのか?」


 国王はこれにはとても驚く。

 グリフォンと言えば、各国も怯える程の魔物だ。

 それを討伐したと聞けば、驚愕するものだ。

 しかもそれは事実である。

 器用富豪の恩恵はあったのだが、間違いではない。

 俺が望んだのは、ダークエルフによってグリフォンを討伐してエルフと関係を修復することだった。


「そうです、すべてはロメーロ様が偉大な力をダークエルフ達に授けたのです。するとダークエルフ達は通常では考えられない桁外れの強さになって、グリフォンを追い込み、見事に倒せたのです」


「ロメーロがいかに規格外かはアスカの話で理解した。勇者パーティーにいたのだから、異常な強さなのだろう。そしてダークエルフ達に力を与えることができる能力持ちと思える」

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