『203話 ダークエルフ村76』
『203話 ダークエルフ村76』
長老と別れてから、アスカとリアンと宿泊する宿に来た。
「今日はこの宿で宿泊です。ロメーロとこうして宿に止まるのはあったわね」
「オリオンの減滅の団で遠くに移動した時は必ず宿に宿泊したな」
「なああああああ、ちょっとリアン、今の話は問題発言ですよ!」
アスカが慌てだした。
今の何が慌てる点なのか。
「どうした?」
「だって過去にロメーロ様とリアンが同じ宿に宿泊していたと」
「宿泊してたよ」
「しました」
「あああああああ」
「アスカは勘違いしてます。宿といってもオリオンや勇者パーティーが同室ですからね」
「そうだったのか」
大きい部屋で宿泊した。
全員が同じ部屋だった。
だから完全にアスカの早とちりだったわけだ。
同室だったと聞いてアスカは落ち着いた。
それからアスカは俺のベッドにやってきた。
抱き着くようにして寝る。
リアンは隣のベッドだった。
翌朝になる。
予定通りに宿を出て、出発となった。
長老が来てくれて、俺は手順を話した。
「長老、ダークエルフ住人全員を集めてください」
「わかった集めた。本当に瞬間移動などできるのか。まだ私は聞いただけで見ていない。しかし戦闘した者は瞬間移動を経験したと言っている」
「移動できます。目的地はエルフ国です」
「ロメーロ、住人は多いわよ。数百人、いやもっと多いかも」
リアンにいわれて見ると、相当な人数だった。
村の全人口だから、1000人以上にもなるかもな。
こうなるとさすがに一度には無理がありそうだ。
できるかも知れないが、無理に一度に移動することはないから、何回かに分けてもいい。
「多いので、何回かに分けていどうします」
「それがいいわね」
「ではお願いします」
「王都から少し離れた地点を目的地とする。城にも行けるが、そうなると国王にも会うだろう。アスカの結婚する話になるのは俺としては困るからな」
「どうしてよ、結婚してもいいのよ!」
「良くない」
アスカと話すのは少し後にして、チークには、
「グリフォン、グレムリン、それからエルフ国に行くのは何人くらいかな?」
「ええっと、とりあえず村の住人は3000人くらいかな」
「3000!」
「3000て、大丈夫?」
「移動する回数を増やした方がいいな」
俺の予想では1000人だと思っていたら、3000人もいた。
人口は聞いてみないとわからないものだ。
少しずつ運べばいいか。
それでも疲れそうだな。
3000人も一日で運んだことはないので、俺もどうなるか不安だった。
体が持つかな。




