表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

19/600

『22』

『22』



「くくく、そこか、そこに気づいてきたか、どうせ私に食されるのだ、教えも無駄なことだが、聞きたいなら教えてやろう。私のいるこのダンジョンに、実はある人物を隠してある。その人物は重要な人物だ。だから勇者パーティーが来るのは決定的なのだよ、お前は勇者じゃないなら残念ではあった。大神官がいない。勇者パーティーに大神官がいると知っているからな」


「勇者パーティーより先に来て悪かったな。俺は勇者じゃない。大神官も連れていないのだ。つまるところ、エサはなんだ?」


 グールがエサと言うと、気持ち悪いのは俺だけか、いや俺だけではないだろう。

 つまりは何かしらのエサを用意してあり、それを知った勇者パーティーがここに来る予定らしいと聞こえた。

 骸骨のくせに考えることが小さいな。

 自分から勇者パーティーの所に行けばいいだろうに。

 この強さなら余裕で勇者パーティーでも騎士団でも駆逐できそうだが。


「エルフ族のアスカ皇女だ。アスカはまだ若くても第一皇女。アスカを私は連れ去るのに成功した。もちろん狙いは勇者パーティーだ。エルフ族の国は大騒ぎだ。第一皇女がさらわれたのだ、直ぐにエルフ族の冒険者に連れ戻す命令を出したのは当然だ。それと冒険者パーティーにも依頼を出した。そこは予定通り通りだ。勇者パーティーに依頼をすれば確実に依頼を達成するからな。それで勇者パーティーがこのダンジョンに来るように情報も流した。そしたら先にAランク冒険者も来たらしいな。勇者パーティーには大神官がいるだろ、オークキングらは喜んでダンジョンの守備に来たのさ。ただ自分で勇者パーティーらを倒して食すのもいいが、自分で倒すのはやりたくないのだよ、わかるな」


「自分で倒すのは嫌か。魔力を使うからだろ。魔力を使えばお前の論理からすると老化する。老化はしたくない、むしろ若くなりたい、そしたら自分で手を下すのは避けて、オークらに勇者パーティーを殺させる仕掛けか。その後に食す。そんなところか」


 グールの頭ならその程度の考えだろうと勝手に思って言った。

 エルフ族国は大国であるし、次の王女になる人物なら勇者パーティーに依頼もあるか。


 そういうのは頭が回るのは褒めてやるが、俺が来たのは残念であり想定外。

 オリオンだけなら確実に死ぬ相手だから、俺が先に来て良かっただろう。

 オリオンは俺に感謝すべきだが、もう会うことはないから感謝はないか。


 オークキングやジェネラルも強いが、まぁ俺を追放したオリオンならここまで来ることはなくて、オークキングらにあっさり殺されて終わりか。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 聖女に加えてエルフの伏線まで出てきて、物語が大きく動く予感!!でも、聖女やエルフを仲間に加えても既に最強の力を手にしたロメーロには不要な気もする。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ