『183話 ダークエルフ村59』
『183話 ダークエルフ村59』
「グググググググググググググググ、ロメーロよ、よく覚えておくぞ、決してお前の顔をわすれないからな!」
「逃げるのか?」
「ググググ」
「待て!」
「ググググ」
「あああっ、グリフォンが村から去ろうとしている!」
「逃げる気だ!」
「ロメーロ、どうしますか。飛行して魔法も届かないです」
「山に逃げる気だな。追いかけるしかないな。グリフォンは相当に追い詰められている。やるなら今だ、逃がしてはいけない、みんなで追いかける」
「わかりました」
やはり体力の減少を自分でも感じ危険を察知したから、逃亡しようとしているのだ。
だがそう簡単に逃がすわけはない。
もう俺の力も限界だった。
これだけの多重スキルをし続けたのは初めてだった。
それだけ敵が強いということでもある。
かつてない強敵なのは間違いない。
ここで逃がすと俺の多重スキルの効果も切れる。
倒すなら今しかない。
「よし、みんな追いかけるぞ!」
「追いかけるんだ!」
「ロメーロ、私達も追いかけましょう。このままでは逃してしまう」
「そうですよ、ロメーロ様!」
「いや、このままでいい。騎士たちも移動しなくていい。そのままで」
逃がすなと自分で言っておきながら、移動しなくていいてのはアスカもリアンも不思議に俺を見ているのだが、俺は最強の器用富豪がある。
器用富豪がある限り、決して逃しはしないのだ。
もし逃げるとしても、戦う前からもうこうなることはわかっていた。
ここまで戦ってから逃げるのは得策ではなかった。
最初の段階でダークエルフと話をすれば助かる可能性があった。
ダークエルフは怒りを必死に抑えて生きてきた。
村を作るのに大変な苦労もあったろう。
グリフォンはそんなダークエルフの気持ちなど考えてもいない。
自分が魔王に貢献するか、または魔王の残念を狙っているのかもな。
少しでも自分の力を拡大させたいからエルフ国を乗っとる計画を実行した。
今回のに魔王が絡んでいるかは不明だが、魔族は魔王が支配していると聞いている。
邪神もその上にいるともされる。
そしてグリフォンもまた魔王を目指していても不思議はない力がある。
エルフ国の領土を狙ったまではいいが、俺が魔王を討伐しろと神に頼まれたのだから、運はない。
「ちょっとロメーロ、言ってる意味がわからないわよ、逃がすな、でも移動するなて」




