『135話 ダークエルフ村18』
『135話 ダークエルフ村18』
最初にアスカをダークエルフからグールマスターにしたのは、俺の考えであり、グールのアスカを使い、敵をあばいてやるつもりだが、上手くいくかは確証はない。
やってみたらわかるだろう。
魔族にも俺の種族変更は見破れない。
グールマスターは魔王にもなれる器の魔物だ。
そこらの魔族が見たらどう思うか。
きっとグールマスターだとわかるはずだ。
俺のやりたいのはそこだった。
アスカにはしばらくはこの姿で頑張ってもらう。
見た感じはグールマスターだった。
美容にうるさいグールマスターを思い出すほどの上出来だろう。
「まさかロメーロ様がグールに興奮するとは思いませんでした。私をグールにして楽しむのですね」
「楽しむわけない。むしろ気持ち悪い」
「じゃあなんで、こんなアンデッドの姿にしたのよ!」
「それはアスカしかできないからだ」
「ロメーロ様。私をこんな汚い、最悪なグールの姿にして、いったいどうするおつもり?」
「アスカには村を襲って欲しいのだ。グールがダークエルフを襲ってきた、それで村はパニックになるだろう。それが俺の狙いだ」
「私が村は襲う……ますます最悪な展開です。ダークエルフの人に攻撃されますわ」
「そうですよ。ダークエルフの騎士もいます。もしアスカを襲ったらどうします、アスカを殺しにいきますよ」
チークもその点を気にした。
当然に驚くし村を守る為にアスカを討伐しに来る。
危険は覚悟だった。
アスカには遊びではなく危険をしてもらうが俺のスキルが守る。
「殺させはしない。グールの姿で殺されたら嫌だろ」
「嫌〜〜〜〜〜〜」
「エルフの国王が悲しみます。国王もがっかりするでしょう」
「チークまで殺すの前提しないで」
「大丈夫だ。俺の器用富豪スキルでアスカを防御する。攻撃を受けても死ぬことはないようにする」
「死ななくても痛いですよね」
「そりゃ攻撃されたら痛いのはあるだろう」
「結局は痛いのですか」
「我慢してくれ」
「わかりました。私を痛がらせるのが好きなのなら耐えます」
「凄いです。皇女をグールにして楽しむ男性がいるとは」
「チークまで俺を変態で見るな」
チークが言うようにグールが来たら、冒険者のダークエルフが真っ先にアスカを攻撃してけるのは、俺も考えてある。
攻撃される前にアスカには完全な防御を敷いておくし、攻撃は受けることはなくす予定。
もちろん器用富豪スキルだ。
ダークエルフが慌てて村はパニックに近い形になるはずで、そこで村に潜伏している裏切り者が姿を出すのを俺は待っている。
ここまでアスカにしてもらえばご苦労様となり、後は俺の出番である。




