『130 ダークエルフ村13』
『130 ダークエルフ村13』
「ロメーロとアスカには村の宿屋を使ってください。自由に使ってください」
「ありがとうございます。使わせてもらいます」
長老からは宿屋を使わせてもらい、信用されていると思っていい。
肝心の魔族と協力しているというのがどこから出たのかがはっきりしなかった。
長老もわかっていないと思われるな。
つまりはエルフ国王側がどこから魔族の話を聞いたかが鍵になるな。
長老からの宿屋は良い宿だった。
長老との対面をしてチークとアスカと家から出ると宿屋へと進んだ。
チークに宿屋を案内してもらうと、こじんまりと下宿屋だったがアスカと2人で暮らすには十分だろう。
「ロメーロ、アスカ、ここが宿屋ですから、ベッドも2つありますので」
「あら、一つでも良かったのに」
「いや、この部屋でいいよ、チーク」
「もう、ロメーロ様ったら、恥ずかしがりやなんだから!」
「やめろ、チークが勘違いするだろう」
「もしかして、ロメーロは皇女のアスカともうそういう関係になっていると?」
「そういう関係? 違う違う、俺はアスカに何もしていない。勝手に話をすすめないでくれ」
チークは俺のことを変な目で見ていた。
アスカと親密な関係があると言う風に。
ここははっきりと言っておく必要がある。
「ロメーロ様、どうして恥ずかしがるの。もう私とは婚姻しているでしょ?」
「俺は認めてないけどな」
「チークが見ている前で、証拠を見せましょう」
「やめなさいアスカ。チークが見ている」
「ロメーロ様」
「皇女をここまで惚れさせるとは」
アスカが俺に接近して抱き着いてきた。
これにはチークは驚いて顔を赤くしていた。
見ている方が恥ずかしいと言う風に。




