『126話 ダークエルフ村10』
『126話 ダークエルフ村10』
そこで器用富豪スキルから、今回使えそうなのを探してきて使用する。
アスカへの配慮できるスキルだ。
見た目がエルフとダークエルフでは少し違う。
肌の色が褐色しているのがダークエルフだった。
「アスカ、俺が富豪スキルする。いいな?」
「はい、ロメーロ様のスキルなら、もちろん受けます」
「心配はいらない。俺を信じてくれ」
「いつも信じていますよ」
「器用富豪スキル 種族変更」
『器用貧乏』 コスプレ Fランク
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『器用富豪』 種族変更 SSSランク
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種族変更スキルは、単に姿を変えて変装するのでなく、耳の形や肌の色、声、目の色、髪の毛の色、身長までも、一時的に変えられる。
鑑定しても種族を見破られない特典もある。
そこでアスカには一時的にダークエルフになってもらうとしたのは、その方が早いからだ。
髪の毛を金髪からグレーにして、肌の色は白い肌から茶色くしたので、見た目はダークエルフと変わらぬ姿になった。
我ながら変更の完成度は高いなと思う。
「あああああっ、アスカ、あなた、どう見てもダークエルフよ!」
「ええええええええええええええっ、あらまぁ、本当、肌の色も変わっている!」
「俺が変装した。アスカが攻撃されるのは面倒だし、この方が俺も楽だ」
「変装させるなら先にそう言ってください。私も準備があります」
「わかった。次から種族変更スキルを使う時は、先に言っておく」
「お願いします」
アスカだけでなく、チークも変装した姿に驚いていて、完成度は高いな。
使った俺も頷く出来栄えだろう。
こんなスキルを使えるのは、どう考えても俺だけだろうな。
「これで村の人には鑑定してもバレない。村の偉い人はいるかな。話が通せる人だ」
「います。ダークエルフの長老トラハトがいますので、案内しますこちらに」
チークに案内されて村の中に入り、進むと長老の住む家があった。
長老と言うくらいだから、この村でも権力のある人物に違いない。
するとチークに指示をだして、俺に会わせた人物と考えられる。
家は豪華ではなかった。
家の前には護衛がおり、武器を備えていた。
やはりアスカを変装させて良かった。
護衛がいるなら、ここでアスカと護衛が言い合いになる。
チークが来ると、
「チークだな。入れ」
「どうぞ、ロメーロ、アスカ、入って」
チークは護衛からは全く怪しまれることはなかったし、俺が、人族なのに通されたのは、チークが信頼されているからだろう。




