『15 オークキング』
『15 オークキング』
「うるせえええええ!!」
ああああああああ!
うるせえと言ったオークの体を真っ二つにした。
オークのレベルは158。
冒険者でいうと、Cランクくらいのレベルだ。
悲鳴はダンジョンに響くと、隣のオークを切った。
すでに攻撃力を先程の1000倍に上昇させたので、オークを切るなど、素振りに近い感覚だった。
切ったのもわからないし、オークの叫びが聞こえて切ったのだなとわかる。
偉大なる力で初めて気づいたオーク。
最初にオークのザコを始末したのは、うるさいからだ。
弱いのに、やたらと騒ぐからで、耳が痛いほどに声がでかい。
叫び声も大声だったので、耳のこまくがやぶけそうだ。
それに大量の流血もあったので、俺の服に飛び散る。
まいったな、血なまぐさいぞ。
「なんだこいつの剣は、見えねえし、強いですぜ!」
「オークが10匹負けた! 強い、ジェネラルよ、やれ!」
「はい、やります。オークの仇は取りますぜ、キング!」
オークジェネラルの3匹だ。
オークよりは強いのは、ジェネラルというだけあり、魔王軍の幹部の側近クラスだ。
オークより明らかに戦力は高い。
レベルは776で冒険者では確実にAランク冒険者扱いだな。
Aランク冒険者だけでなく、Aランクが複数人いるパーティーも、この3匹なら楽に全滅させるだろう。
Bランクパーティーなら、ジェネラルを見たら逃げるのを選択するのがベストな選択だ。
Cランクパーティーならば、逃げる前に死んでいるレベルだ。
ここまで危険種が多く生息しているダンジョンがあるのは不自然だな。
あったとしたら冒険者ギルドの評価で危険度は最高危険度ランクにランキングするのは間違いない現状だ。
あまりの危険で王都は騒然となり、騎士団の大軍を送っているはずだが、王都のお偉いさんは気づいている様子はなかったのが、俺には疑問だった。
それがカイザール国の王都から近い森にあったのは、衝撃である。
不自然過ぎるよな。
俺もオリオン達と冒険をしていて、ダンジョンも数多く潜った。
その経験から考えてみて、異常だな。
奥に何かあるとしか考えられないし、ここまで来たら、何があるかを調べる必要がある。
世界を救うスキルを持っている俺には知る必要がある。
「オークジェネラルまでいるとはな。ダンジョンの奥に何がいるか教えてくれないか。俺はそれを知りたいのだ。ただそれだけだ」
「教えねえ、キングの腕やった、お前、殺す、教えねえ!」
「ダメか。話が通じない。まずは言葉を学習しろ、もう遅いがな」
おおおおおおお!
ジェネラルの3匹はほぼ一緒に攻撃してくる。
ズドン!
ズドン!
ズドン!
「ああああああああああ!」
「ああああああ、痛いいいいいいい!」
「痛いいいいい、ああああああああ!」
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