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『113話 古城40』

『113話 古城40』



 イフリートスの報酬を分配するとなり、みんな俺に感謝の言葉を連呼したのだ。

 それも俺という存在に対して感謝したのなら、当然と言えて、器用富豪スキルは俺の進化派生したスキルであるし、俺のものでもあるのだが、一方でこの器用富豪スキルは、俺だけのためでなく、全ての冒険者を富豪させるスキルなのではも考えていた。


 つまり器用富豪とは単に器用貧乏なFランクのスキルがSSSランクのスキルに昇格しただけでなく、冒険者の資金も富豪にする意味もあるのではと思いつつある。


 その証拠に俺は猛烈にお金持ちになったし、オリオンの破滅の団パーティーは、相当な金額の報酬を得ていて、貯め込んでいたのも器用富豪スキルあってだった。

 このスキルの目的なら、今回のヒュドラとイフリートスの報酬を冒険者に均等に分配するのも、正しいとなるな。


 偉大なる器用富豪の使命ならば、冒険者が喜ぶのもまた富豪スキルにとって正しいのだ。

 ガブレラ神がこれを望んでいるなら、俺は正しいことをしたのだろうな。

 しかもガブレラ神がいうのは今の状況はまだ始まりに過ぎないかもしれないのだった。


 これからもっと激しい戦闘になることも準備しておく必要があるな。

 戦闘は終わって帰ってし、ガブレラ神と話がしたい。




『器用貧乏』祈り Fランク

『器用富豪』神通話 SSSランク



 神通話でガブレラ神を呼びだすとした。

 これで通じるはずだが、


「なんじゃロメーロ」


 通じた。

 やっぱり前回のは夢ではなかった。

 本当に通じるな。


「なんじゃじゃない。イフリートスまでも出現した」


「知っておる。よくぞ討伐したものだ。さすが器用富豪じゃな」


「知ってのかよ」


 おいおい知っていて教えなかったとかないよな。

 それは神としていじわるだろう。


「イフリートスが古城を占拠したのは、知っている。だがロメーロが行くかどうかは私もわからないから、見物していた。しかし器用富豪が大いに役にたっただろう」


「俺が行かなかったら、今頃は大変だった。器用富豪て何なんだよ」


「初代勇者オネストは知っているな?」


「オネストなら誰でも知っている伝説の勇者だ。俺だって知っているさ。それがなにか」


 オネストの名前が出たがなぜ出たのかはわからないが。


「初代勇者オネストは遠い過去に魔王をを討伐した。彼が作り出したスキルが器用富豪だった。その成果もあって魔王を討伐した。伝説の勇者として語り継がれている人物じゃな」


「もう昔の話でとっくに死んでいる人だろ」


 伝説の勇者はもうこの世にはいなくて、大昔に死んでいる。

 でもオネストは偉大な勇者としてずっと知られているな。


「オネストが開発したのが器用富豪だった。それをロメーロが受け継いでいるのだ。今はロメーロしか使えないのだがな、おっといかん、余計なことを言ってしまった。イフリートスの討伐はご苦労だった。今後もよろしく頼む」


「おいおい、待てよ。また来るのかよ、Sランク級のが」


 そこで神通話は切れた。

 ガブレラ神が切ったのか。

 また来るらしいと言って切りやがった。

 何でも俺に頼むなよな。

 それに気になるのは、オネストの器用富豪を俺しか使えないとか言っていた。

 なぜ俺だけなのか。

 俺のことを何も言わないが、何か俺に隠していることがありそうな言い方をした。

 今は、と言って急に話を切ったのが証拠だ。

 今は俺だけか。

 神通話を切り、現実の世界を見た。


「ロメーロ様、冒険者の皆さんが喜んでいます、家族もあり助かると」


「助かるならそれでいい。アスカももらうのか?」


「いいえ、私は要りませんよ、だってロメーロ様と私は将来は財産を共有する、私も要りません」


「おい共有て、なんのことだ」


「わからないなら、いいですよ」


 たまにわからないことを言うところがあるアスカだった。

 共有って財産を一緒にするってことだよな。

 そしたら俺の持っている金よりも、エルフ国の資産の方が遥かに多いだろうに。

 それをわかって言っているのだろうか。

 そうして冒険者からは感謝されて、冒険者ギルドをアスカと去った。

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