『112話 古城39』
『112話 古城39』
「俺なら報酬は要らない。もう十分に資金はあるので」
「わかりました。アスティが率いた冒険者達100人に均等に分配します」
「やった〜〜〜報酬だあああ」
「ロメーロ、いいのかよ、めっちゃありがたいぜ!」
「ありがとうよロメーロ!」
「構わんよ」
雷光の団だけでなく、参加した冒険者100人たちは喜んでいるのは、イフリートスだけ突出して報酬が高いからだ。
俺の予想では、ギルドの評価では、スライムサンダーはD、スキュラはB、ヒュドラはA、イフリートスはSな感じか。
Aランクはかなりの高額な報酬であり、冒険者パーティーもAランクを討伐しただけで潤う。
そのためAランク魔物を討伐するのはパーティーにとっては夢であるものの、多くの、ほとんどのパーティーは一度も討伐するのは無理となる。
それほど高い難易度の魔物であり、ヒュドラがAランクに相当し、3匹いたので、普通ならAランクパーティーでも困難だった。
だがヒュドラ戦の時は、戦闘時に器用富豪スキルを全員にしたのもあり、冒険者とアスカも魔法をして討伐したのだった。
普通に富豪スキルなしなら、アスカも冒険者もヒュドラ討伐はなかったのだ。
ヒュドラか3匹なら相当数の冒険者にも報酬が分配されるのは間違いない。
さらにイフリートスがSランクとしたら、その報酬はAとは比較にならない高額になる。
たった一つランクが上がっただけでも、ケタ外れに増えるとされ、FからE、EからDとかとは次元が違うのだ。
なにしろイフリートスが王都に来ていたなら、王都を死守するのは相当に大変だし、多大な犠牲者が出たのは間違いない。
しかもイフリートスは俺に言っていたのは古城を占拠したので次は王都も狙うつもりだったらしい。
古城はあくまでも手始めだったわけだ。
そうすると、俺がいなければ次は王都がイフリートスの狙いにあっていて、国がどうなったかわからないだろうな。
それもガブレラ神が俺にスキルを授けてから、状況は変わってきているのだった。
ガブレラ神がこれを予期して俺に託したのかは、聞いてみないとわからないけど、結果的には人族は守られたのは確かだった。
報酬については俺も最初は素人だったが、オリオン達と冒険して行く中で、経験から学んだ。
それに参加していた王国騎士団はギルドには来ないのは、彼ら騎士団は国の管理する組織であるから、生活費は全て国から支給されており、冒険者ギルドから報酬をもらうことはなく、もらうと違反となる。
そのため騎士団はいなくなり、残った100人の冒険者だけになり、イフリートスの報酬を分配すると決まった。




