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勇者パーティーを追放

1日3話くらいを更新したいです

『1 勇者パーティーを追放』



「おい、ロメーロ、お前は今日で勇者パーティーを追放する!」


「えっ、どうしてだ?」


 たった今、追放されたのは俺だった。

 この俺を?

 この世界の全ての超越するスキルを持つ俺を追放か。

 俺の名前はロメーロ。

 冒険者をしていて、勇者パーティーの破滅の団に所属している20才だ。

 

 いやあらためようか、所属していたと過去形で言うべきか。

 そこは冒険者ギルドにあるテーブルで言われる。

 本当に俺を?

 お前は逆にわかっているのかと問いたいが、俺に意見を言わせる状況ではなさそうだな。

 ふ~、これが勇者か。


 周囲には他の冒険者も多くいる。

 それが冒険者ギルドであり、俺を注目している。

 多くの冒険者が聞いているのを知っていて俺に言ったのは、勇者であり破滅の団パーティーリーダーである、オリオン。

 年齢は俺と同じ20才。


 冒険者としては20才と若いが、実は世界的に有名な勇者であり、エピック国で最強パーティーになった男だ。

 やれやれ最強なのはオリオンの力だけではないのだが、それは勇者としてどうなのか。


 エピック国で知らない冒険者、商人、農民、鍛冶屋、貴族、どの階層の国民でさえ、いないとまで言われる希少な存在とされる。


 周囲の冒険者もオリオンには逆らわない。

 逆らうのは死を意味するからで、俺はなぜ追放なのかと、疑問で答えたわけだ。


「何をびっくりしているロメーロ。お前はオリオンからクビになったんだよ、たった今。理解しろよ。勇者パーティーにいただけありがたいと思え」


「なぜかな。理由は?」


 勇者オリオンの横に座るのは、大賢者のボーデン。

 彼はオリオンと同じ20才でありながら、国家最高の賢者とされた逸材。


 賢者は剣術と魔法の両方に優れており、さらに世界の歴史、魔族歴史、古代文字にも精通している者が賢者として認められる。


 ボーデンは全てに卓越して、エピック国の博識とも呼ばれる。

 常に書物を呼んでいる姿が印象的だが、剣の腕も優れる。

 そのボーデンが言ったなら誰でも、冒険者なら、信じるしかなく、俺に上から目線で言ってきた。


 博識のあるボーデンらしくない発言だと俺は思うのは、俺がまるで勇者パーティーにいて、役に立たない人材と聞こえたからで、そこは納得はいかないのであるが、ボーデンは俺を下に見下していた。


 世界の全ての最上位にあるスキルを持つ俺を追放する気かと言いたいが、大賢者ボーデンですら、俺が神にも匹敵する力を備えており、今もその恩恵を与えていたのに気づかないとは、俺は大賢者の名が悲しく思えた。


「役に立たないからだ。お前は破滅の団に貢献していない。単なる『器用貧乏』で用無しだと言ったのだ。理解できねえの?」


「俺は器用貧乏スキルで、パーティーのみんなに指圧で血行を良くして体力の回復や治癒をして貢献していたはずだ。必要な人材だ」


 俺のスキルは器用貧乏。

 いや、ちょっと今は訂正して、器用富豪である。

 生まれてから15才の時に発動したユニークスキルが器用貧乏だった。

 最弱と言われるスキルの一つ。


 ユニークスキルとは誰でも持てる一般的なスキル。

 例えば、ステータスの能力を上昇させたり、魔法に付与して効果を上昇させ、それが一般的なスキルで、誰でも持てない固有のスキルがユニークスキルだ。


 俺はユニークスキルを『器用貧乏』を得たことで、このパーティー、破滅の団に入ったのは少し前になる。

 ただしパーティーの仲間、いや元仲間か、が思っているのは勘違いしているスキルだ。


 元仲間は俺のスキルを『器用貧乏』と思っているが、実は『器用貧乏』から上位進化しており、『器用富豪』になったのだが、上位進化したのは勇者パーティーとして雑用係をしている最中だった。

 突然に俺は全能の世界を統べる力に目覚めた。


 器用貧乏から上位進化して器用富豪となった。

 何が違うのか?

 それは全てと言える。

 あらゆるスキルが上位進化し、最強と呼べるスキルへと進化して、そのすべてがSSSランクとなったのは俺も驚いた。

 あの時に俺は人類が到底到達できえない地点に立ってしまったのだった。


 一般的にスキルランクがあり、スキルの強さ、使える難易度、使える者の希少さなどが考慮され、ランクはFが最低ランクで最高はSランクとされている。

 しかしそれは表向きの世界の常識であって、俺もその常識を信じていたのだが、器用富豪スキルに上位進化して、その常識が間違いだったと気づく。


Fランク 

Eランク 

Cランク 

Bランク 

Aランク 

Sランク 


 これが世界の常識のスキルランクだ。

 誰もがこれが正しいと思うし、冒険者なら疑わない最低限の知識。

 俺が器用富豪になったのに気づいていなかった勇者らは俺のことを役に立たないと。


 この俺を追放するか?

 良く言ったものだ。

 誰のおかげで勇者パーティーにまで発展したのか、それを気にもせずに、俺を追放する無自覚な大賢者。

 無自覚というより、無能と言わせてくれ、賢者であるはずが、単なる無能でしかない。


 もし賢者で博識があるなら、俺の『器用貧乏』を『器用富豪』と上位進化したのに気づいているはずだが。

 ちなみに俺のステータスは、



名前 ロメーロ 

性別 男

人種 人族

年齢 20

レベル 1

体力  50

攻撃力 15

魔法攻撃力 15

防御力 15

魔法防御力 15

魔力  15

速度  15


スキル 器用富豪スキル


魔法 なし







 俺が破滅の団に貢献したのを説明すると大賢者をさえぎり僧侶のハニーが、


「指圧は気持ちいいのは認めるよ、疲れた時には癒やされる。ただね、それだけ、たったそれしか出来ないてのが、ロメーロの弱点なの、おわかり? あなたの器用貧乏スキルは、破滅の団がこれから達成する大いなる目的には、あまりにも役に立たないの。お荷物てことよ、そろそろわかれよ?」


 大賢者の横にいるのが僧侶ハニー。

 彼女は若くて17才ながら卓越した治癒魔法を使う。

 俺は勇者パーティーである破滅の団に入団したのは器用貧乏で、雑用係ができるからだった。

 俺が指圧で行う、治癒の効果とはケタ違いな回復だ。

 その点は俺も認めるし、魔法の才能はあると言える。


 彼女の言う大いなる目的とは、達成困難な道、魔族や魔王の戦いだろうことは言わなくても冒険者なら、誰でも理解する。

 むろん俺もわかっているし、そのつもりで破滅の団で雑用係で努力したわけだ。

 器用貧乏スキルはランクは低いが膨大な種類のスキルをもっており、どれも使い方では役に立つとされて、パーティーに入れてもらえた。

 それをひと言の、役に立たないで済ますか。

 逆に言いたいのは、お前は俺を追放して、大丈夫なのかということだ。


 賢者と勇者も同じで、俺を単なる指圧する補助要員としか見ていないのなら、致命的な欠陥はそこにあるというべきか。

 何が大賢者かと問いただしたい。

 しかし俺はこれ以上の言い訳はしたくないのは、お前らこそ理解できる脳みそを持っていないからだ。


 俺にそこまで言った瞬間に俺は確信したし、俺の中ではお前らに失望したのは言うまでもない現実だな。

 本当に俺抜きで魔王と戦うと宣言するのなら、俺はあえて止めなしない。

 勇者パーティーなのだから、止めるまでもなく、いずれは魔王に行き着きたいのだろう。


 お前ら、勇者オリオン、大賢者ボーデン、僧侶ハニー、盾役クランク、大神官リアンの考え、思考、世界観、意志、全てを理解した。

 そこで僧侶ハニーと同じ、もう一人の女性仲間で、大神官のリアンが、


「ロメーロを追放するの?」


「そうだよ、リアンも役立たずと言ってやれ、この役立たずとな。今までは面倒見てやったが、さよならと!」


「えっと………………」


 大神官のリアン。

 彼女はパーティーでは回復魔法や防御魔法、さらには攻撃魔法も両輪で使える、天才と言われる。

 世界に一人しか存在しない、それが大神官で彼女は特別な存在。

 世界遺産と呼ぶ人もいるくらいだが、決して言い過ぎではない。

 勇者オリオンよりも希少価値は高いと呼ばれるゆえんだ。

 髪は長く金髪。

 ふくよかな胸は誰もが振り返るのに十分な量を蓄えていた。

 おっと俺もなるべく視線を送らないよう、気をつけていたのも、彼女に悟られるからだ。

 どんな男性も振り返る彼女には、僅かな視線にも察知する。

 勇者から嫌われて、尚かつ大神官からも俺は嫌われていたのか。

 はっきりとは言わないが、それは俺を傷つけるからだ。

 リアンは神官と呼ばれるからには、俺の気持ちを読んだのだ。

 パーティーから追放され、必要と勝手に思い込み、頑張ってきた俺の気持ちを読んだのだ。

 そんな俺に対してひどい罵声は言わなかっただけでも、救いと言えよう。

 この状況で勇者と大賢者と僧侶は俺を罵声したが、大神官のリアンは少しトーンが違う気もした。



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[良い点] 接続詞や助詞の使い方が独特で、作者さんの人並み外れた才能を感じさせられました!!面白かったです!!
[気になる点] >ユニークスキルとは誰でも持てる一般的なスキル。 >誰でも持てない固有のスキルがユニークスキルだ。 前の行と言ってることが逆。 2話でも >敵全体速度1000倍減少 → 1000分の…
[一言] 脳内変換頑張ってもう少し読んでみます。
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