天津乙女
海蜘蛛の糸で結界を
人魚の涙で封印を
眠れや眠れ 夢幻を語るものよ
眠れや眠れ 夢幻を語るものよ
青空の髪 額には未来を視る
怪しくも美しき 白銀の瞳
我ら 天津一族 封じるのは守るため
多くは狩られた
残るは二人
我らが星の女神の加護のもとに
我らが四季の女神の加護のもとに
紅の毒霧に包まれた 蛋白石の海底の
隠れ岩の中にあるは大きな石
星の砂に囲まれて
未だ眠るは 最後の天女
遠くのほうで声がした
あれは誰の声だろう
遠くのほうで声がした
高鳴る方へ
遠くのほうで声がした
あ は たの声ぞ