旦那ちゃんと嫁ちゃんの戯れ~「こ〇とづかん」になってみた~
ふと、気づくことってあるよね。
「じゃ、そろそろ風呂に入ってくる」
旦那ちゃんは、録画されたハラハラドキドキの中国後宮ドラマを見終え、立ち上がった。
「はーい、ちゃんとくさいお〇ん〇ん洗ってくるのよ」
背中ごしに嫁ちゃんの一言。
聞き捨てならない言葉に立ち止まる旦那ちゃん。
「なんで臭いと思うの」
「だって、たまにおもらしするでしょ」
「なっ・・・なにを」
「年をとって緩くなるのはしょうがないよ・・・オッサン・・・うん・・・おっさんだもん」
「・・・何で2回言った」
「さあ」
「なんだかなあ」
「早くお風呂行きなさいよ」
「・・・・・・」
釈然としない思いで、旦那ちゃんは、脱衣所で服を脱ぎ始めた。
Tシャツを脱ごうとした時、鏡に映る自分の姿が、あれに見えたのだった。
シャツの襟首部分が、ぽっかり頭に収まっている。
「こっ、これは、こ〇とづかん!」
両肩がせり上がり、なかなかのキモさだ。
旦那ちゃんは脱衣所を後にして、小走りに嫁ちゃんの元へ。
「ちょっ、見て見て」
「まだ入ってないの・・・って、何?」
「こ〇とづかん!」
「へー、私あんまり知らん」
「俺も」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「ふーん、旦那ちゃん。下はいてないよ。ち〇こ見えてる」
「はうっ」
旦那ちゃんは不覚をとってしまった。
「くさっ!」
「嘘つき!匂わないでしょ!もらしてなんかないもんっ!」
「そして、ちっちゃ」
「うわーん」
またしても、自らの不手際で己の自爆を招いていてしまった旦那ちゃん。
これでは、勝機はやってこない。
しかし、こ〇とづかんはなかなかのクォリティであると自負している。
だが、嫁ちゃんは知らなかった・・・そして旦那ちゃんも・・・。
あまり知らないでやると火傷するというのは、こういうことなのだ。
カラオケで歌えそうという思いだけで最新の曲を歌うと失敗するという・・・そう、アレにも似た感覚。
だが、旦那ちゃんはめげない・・・いつか嫁ちゃんをギャフンと言わせるその時まで・・・。
・・・その時はやってくるのだろうか・・・とりあえず、行けっ、旦那ちゃん!
日常の戯れ。