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大海原が夢の跡     作者: だーのん
8/58

第8話 ~解放~






いま俺の目の前には


ずぶ濡れになったソリマチ会長と

これまた紅茶まみれのシンシア嬢が



メイド達の手によって

丁重に身体を乾かされていている。



とてもいたたまれない状況だ。





「いったいキキの姉御に何があったんです?


そもそも何で22年前に飛ばされたんですか?」



急展開過ぎて頭が追いつかない



会長がインしなくなったのは8年前であって

なんで22年前なのかよくわからん





「何故こちらに飛ばされたのかは分からんが、

向こうとの時間軸がかなり離れているのだろう。


正確にいうと25年前に飛ばされて、


色々あって22年前に責任を取って結婚した、


というかキキに脅されて捕まった」



めっさ大雑把な説明ありがとう。

さすがは会長w




「元々リアルでも付き合ってたんだわ。俺たち。


わかるだろ、病院に見舞いに来る時点で」



頬を掻きながら照れる会長かわいい




「それはだいたい察していましたが、

なぜ10年前に居なくなったんですか?」



たぶん会長がメイドに手を出して 


愛想をつかして出てったに一万ジンバブエドル!



「浮気はしとらんぞ」




何故わかるw

会長はニュータイプか!


ジト目の会長もイイネ!





「キキは冒険家で、


こちらに来てからも遺跡発掘に勤しんでたのだが、


ある時アトラントスに関する遺物を見つけてな」




「あの伝説の島ですか?」



「ほう、知っていたか。

そのアトラントスに向かってから消息不明になってな。



世界中を捜索したんだが


10年かけても

遂に見つけ出すことができなかったのだよ……」




そうだったのか……




「わしらはそれからキキ捜索の合間に


同じように飛ばされて来るものがいないか網を張っていたら、


ダーノが釣れた訳だ」





なるほどダーノの一本釣りか

さぞ重たかったろうに



「まだキキを諦めきれんが、さすがにな。


さて、

ダーノはこれからどうしたい?」




そんなことわかりきっている


「俺は正直、日本に戻りたい。

家族が心配だしな。


どうにかして戻る方法を探すつもりだ」




いくら帆船があっても

ツッコミ不在の世界は辛すぎる





会長は手を顎につけ考える



「そうか、なら最大限の援助はさせてくれ。


これでもこの国の男爵だから後ろ楯には都合がいいぞ。


シンシア、契約書をよこせ」



会長はシンシアから

奴隷契約書を受け取り確認してから




「ダーノ、これでお前は自由だ」



俺の目の前で破いた。






晴れて奴隷からの解放に



身震いした。



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