第39話 ~ラスパルマス~
次の日の朝早くに会長に見送られ
愛船がある港へ向かう。
メンバーは船長に俺、
副船長にドミンゴー、
大砲&漕ぎ部屋にカンツさん
会計&冒険&航海士&錬金術&料理長にシンシアw
船は外洋で転覆しないように
帆・旋回・耐波を最大限まで魔改造された突撃オスマンガレー
対海賊船対策として重量砲撃と投錨機雷を載せてある。
船員は200人に改装したし砲室は80門。
船首砲4門、船尾砲4門も追加だ。
東南アジアに持っていく交易品は
マスケット銃1000挺、
弾薬10万発。
旧型のフランキ砲100門に
砲弾1000発を昨日積み込み済みだ。
これだけの数だと戦争起こせそう
まるで死の商人だわ
あと置時計やブランデーとかも持っていこう
たしか向こうではかなりの金額になるようだし
どんな航海が待っているんだろう
おらワクワクしてきたぞっ!
そんな事を考えながら
出港手続きが恙無く終わる。
さぁ旅立とう!
目的地はカリカット経由で東南アジアのジャカルタ近海。
この航海は失踪したキキの姉御とリンドウさんの奥さんが居ると思われる
アトラントスへ向かう確かな一歩だ!
「碇を上げて帆を張れ!面舵一杯!」
漕船スキル発動★
カンツさんの指示が飛ぶと
漕ぎ手達の手に一段と力が入る
オスマンガレーは海面を滑るように疾走と駆ける
水飛沫が凄い
「先は長いが、まだ見ぬお宝が待ってるぞ!」
オー!
船員の士気は高い
これもドミンゴーとカンツさんのお陰だ
ブリテン島を右手に見ながら舵を南西に取り
イベリア半島を通過する
リスボンはまた今度だな
進路はそのまま進むと
カナリア諸島が見えてくる。
ヨーロッパの玄関口と呼ばれ、
火山の噴火によって生まれた7つの島からなる群島。
そのカナリア諸島にある
3番目に大きいグラン・カナリア島にある町が
【ラスパルマス】
イスパニア領地であり
コロンブスが新大陸に向かう時に、水や食料を補給した最後の場所と知られ、
また奴隷貿易の中継地点であった街である。
海岸近くの石造りの砦は、
海賊を追い払うための砲台が並んでいる
イスパニアにとってアフリカ西部や新大陸に赴く最前線だからか物々しい
これから先は危険海域だから
今日はここで宿を取りゆっくり休む予定だ。
気候は穏やかで街並みはイスパニアの影響か
オレンジ色の屋根が眩しい。
夕食まで時間があるので
交易所を覗いてみる。
人当たりの良い店主にオススメを聞くと
サトウキビ、砂糖、干しブドウ、サンゴ、ココナッツ、ココナッツ油、魚肉、ワイン。
ここは南国の食材が多く、
工芸や調理に活用できそうだな。
せっかくなので
砂糖とワインを100樽ずつ買っていこう。
店主にお金を支払い、
船まで配達してもらうよう依頼をだして宿屋に戻る。
宿の一階は酒場と食堂を兼ねており大変賑やかである
夕食を取った後、
そのまま酒を飲みながら情報収集をする。
どうやらこの先の危険海域で、
この二週間で五回も海賊被害が出たようだ。
商船は金品と荷物全て略奪されたが
船と命は見逃されたみたい
思ったより海賊被害が多いみたいだな。
「カンツさん、なんだか嬉しそうですねw
昔の血が騒ぐ?」
エール片手にサワーを摘まみながらカンツは笑顔で応える
「わかるかい?★」
「判りますよ、懐かしそうに黄昏てますから」
店員さんにラム酒を二人分頼む
「いやね、コーホーさんやモンキさんブラホックさんとよく艦隊組んで
ラスパで遊んでた時を思い出してさ★」
「ああ、『ひらけモンキッキーー!』って突撃したりしたやつw」
「そそ!懐かしいなぁ、若気の至りさ★」
グラスを傾けながら苦笑いしている
「ぼろ負けしたのに『今日は引き分けにしてやろう!』って騒いだり、
討伐艦隊に危うく捕まりそうになっても、
1隻だけで囮になって仲間を逃がしたり……」
少し寂しげに頷く
「…そうだね。
海賊稼業は人に恨まれてなんぼの世界だけど、
海賊にも譲れない矜持はあるんだよ。
僕は決して仲間を裏切らない★
僕たちゃクズだったが、
誇りあるクズなんだ!
一緒の時を過ごした大事な、大事な仲間だから…
あぁ、みんな元気にしてるかなぁ……」
ラム酒を一気に飲み干す
キツい酒が胃に染みたのか
カンツさんの目にうっすらと
滴が……
仲間か…
苦しいことを一緒に分かちあう者が
本当の仲間
そう、友だちではなく、
目的を共有する戦友が必要なんだ
見た目だけでその人を怖がったり、
仲間外れにするのはいけない。
大事なのは、
心の美しさなんだから
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