第21話 ~男のロマン~
あー、
飲み過ぎた~
昨夜は少し、はしゃぎすぎて頭痛いわ~
あれから考えたんだが
不確定要素が多すぎるのですぐには決めれないが
いま出来ることは
◎アトラントスを探す
◎みゃーさんを探す
この二つを軸に動いて行こうと思う。
その為にも自己防衛力を上げるべく
ドミンゴーを船の副船長に任命した。
地方海賊に転職したドミンゴーはかなり優秀である
あれからガレーを使っての模擬戦は
カンツさん監修のもと、
ドミンゴーが受けている。
ずぶの素人で
船大工の俺だと役立たずだそうだw
酷いな!
ドミンゴーが模擬して貰っている間に
俺とシンシアは
アトラントスの手掛かりとなるクソッカス宮殿を探すべく
教授の指示通りに書庫に行く。
荘厳な造りのアテネ書庫
さすがは冒険の聖地と言われるだけはある
ここにはありとあらゆる過去の叡知が詰まっているそうで
何万冊あるかわからない
この中から調べ上げるとか無理じゃない?
こりゃ、かなりの手間だな
司書にも手伝ってもらい
三人で関連性のある資料を探しまくる。
毎日書庫と屋敷の往復が続いたが
二週間かかってようやく
クソッカス宮殿の詳しい事が判明した。
調べたのはほとんどシンシア嬢です
考古学がわかるのはシンシアだけだから
これ俺一人だったら無理だったわw
自分が無能でも周りが優秀なら問題なし
シンシア嬢有能!
なるほど
クレタ島のカンディア奥地にあるのか。
これで目的地もはっきりしたから
船が出来次第クレタ島に出発だな
~~~~~~~~~~
出来た……
素晴らしい……
なんて素晴らしいんだオスマンガレー!!!
目の前には
ガレーが係留されている
この世界の海の男ならわかるはずだ。
ガレーは 『ロ マ ン』 だとw
鍛えるのが大変な漕船スキルがないとひたすら遅いし
船員がたくさんいるので燃費も悪いし
海戦時でも装甲は薄いし……
色々と不遇な面は否めない
でも、だからこそ
だからこそ、そこに
夢やロマンを感じるんじゃないか!
男には
自分の世界がある
例えるなら海をかける
七つの大海を股にかけ
群れや自分を守るための 『強さ』
厳しい時にこそ周りを気遣い平然と装う 『格好よさ』
周りから馬鹿にされ反対されても
己を信じやり遂げる『一途な心』
命をつなげるために
男のロマンは直結しているのである。
つまり、
男のロマンとは男が男であり、
子供が背中で語る強い父親に憧れるように
それは本能なのだ!
そう、
そ れ が
漢のロマン!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
『海が~好き~~!!!』
ざっぱ~ん!
(波の音)
カンツオーネは激しく頷いている
ドミンゴーは泣いて感動している
シンシアは呆れて帰ってしまった
ふぅふぅ、
三人で感慨に浸っていると、
造船親方が笑顔で近づいてくる
「親方!良い船に仕上げてくれてありがとう!」
「いいってことよ。ほれ、この船の請求書だ」
いくらかな?
「しめて200M(2億)dじゃ」
えっ!
Σ ゜ロ゜≡( ノ)ノ エェェ!?
「高いわー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
アテネ中にダーノの叫び声が聞こえたと言う
その後
造船費用は
海賊の財宝が
すべて綺麗に無くなりましたとさ




