登場用語紹介
おまけ編の第2弾は登場用語紹介です。
作中に登場する全98項目の架空用語の詳細な紹介をしてゆきたいと思います!
※以下の項目はあいうえお順です。
■赤星学園高等学校
(初出:133話)
……東京都三鷹市の私立高校。弦国野球部が西東京大会の第二試合で対戦した相手校。吹奏楽部としては野球部の応援よりもコンクールを優先したいようで、応援の覇気は弦国に劣っていた。「まるで敵じゃない」という上福岡洸の発言を裏切ることなく、2対9で弦国野球部に敗北する。
■居酒屋きずな
(初出:30話)
……六本木駅前の居酒屋。高松大祐と新発田亮一の行きつけの店になっており、作中では大祐が裁判の提起を決心するきっかけを生む舞台にもなった。店内には大きな窓が開いており、スクエアタワーの屹立する六本木の夜景を眺めることができる。
■Weekly日産
(初出:77話)
……日産新報社の発行する週刊誌。編集部は東京本社にあり、現在の編集長は結城悟。また全国各地に取材網を持っている。社内では「多少出どころの怪しい情報も取り扱ってくれる」程度の認識をされているが、編集部としては至って生真面目に報道機関としての矜持を持ち、しっかりと裏付けを行ったうえで記事を出しているのが特徴(ただし高松家に報じる是非の確認を問い損ねるなど、仕事ぶりは完全とは言い難い)。作中ではいじめに関する特集記事を組んでおり、これを当てにした神林紬が里緒の事件の情報を持ち込んだために、結果的に仙台母子いじめ自殺事件の火付け役を担う羽目になった。
■ASEC
(初出:31話)
……『全国学校合奏コンクール』(All School Ensemble Concert)の略称。
同項を参照。
■大崎女学苑高等学校
(初出:182話)
……東京都品川区の私立高校。作中では吹奏楽部が全国学校合奏コンクール東京都大会に出場し、ゴールド金賞を受賞した上、グランドコンテストへの出場を決めた。
■楽器修理工房Cheers
(初出:151話)
……東京都武蔵野市の楽器修理業者。堺継敏が経営しており、多少の特殊楽器でも扱う幅の広さと料金の安さが売り。吉祥寺北町の住宅街に位置し、アパートの2階に入居しているため、店舗の外見は楽器修理業者に見えない。作中では西成満と高松里緒が、バセットクラリネットDie=Sonneの修理を依頼している。
■カラフル
(初出:59話)
……『ファミリーレストラン カラフル』の項を参照。
■神田橋大学
(初出:157話)
……東京都国立市の国立大学。文系学部のみを揃えた大学で、優秀な難関として地位が高い。作中では今治志緒が社会学部に合格、入学した。
■玉州会立川ゆめのき病院
(初出:第三楽章interlude)
……東京都立川市の病院。医療法人玉州会の運営する総合病院で、救急外来も受け付けている。立川駅北口の都心部に立地する利便性の高さから利用者が多く、面会も20時まで可能であるなど訪問者に親切な病院。また談話室には大きな窓があり、昭和記念公園内から打ち上げられる花火を鑑賞することができる。作中では神林淳が五階東病棟に入院し、脳梗塞の治療に当たっているほか、熱中症で倒れた高松里緒が救急搬送され、数日間にわたって入院生活を送った。
■国立WO
(初出:24話)
……『国立北多摩ウインドオーケストラ(Wind Orchestra)』の略称。
同項を参照。
■国立北多摩ウインドオーケストラ
(初出:24話)
……東京都国立市内に拠点を持つ市民吹奏楽団。多摩地区有数の実力を持つ吹奏楽団といわれ、たびたび著名指揮者を招いて大規模なコンサートを行うなどの実績を展開中である。学生から社会人、リタイヤ生活を送る高齢者まで幅広い年齢層の楽団員が所属し、原則として毎週2回の練習を中心とする活動を行っている。優秀な楽団だが部活動的な厳しい空気はなく、練習後もマネージャーの退出指示を無視してたむろするなど、全体的にまとまりがなくて緩い(西元紅良が入団を決めたのもそうした団内の空気感が理由)。定期演奏会は8月、12月、3月の三度にわたり開催され、いずれも席は有料だが、それでも聴衆が殺到するほどの人気を誇る。作中では紅良のほか鴨方つばさ・津久井翠・須坂令子などのメンバーが属しており、8月には立川市市民公会堂TOPAZでサマーコンサートを開催した。
■CLICKITHM
(初出:192話)
……アーケードゲーム。ピアノ状の液晶タッチパネルに指をかざすことで演奏を行うリズムゲームで、1プレイは100円、約3分。曲の難易度は任意で変更することができる。作中では西元紅良と守山奏良の対戦に用いられ、奏良が勝利した。
■慶興義塾高等部
(初出:182話)
……東京都港区の私立高校。慶興大学と同じ学校法人が運営している。作中では管弦楽部が全国学校合奏コンクール東京都大会に出場し、ゴールド金賞を受賞した上、グランドコンテストへの出場を決めた。
■慶興大学
(初出:195話)
……東京都港区の私立大学。慶興義塾高等部と同じ学校法人が運営している。作中では岩倉逸花が医学部に合格、入学した。
■芸文附属
(初出:9話)
……『東京芸術文化大学附属高等学校』の略称。
同項を参照。
■芸文附属吹奏楽部
(初出:9話)
……芸文附属の擁する吹奏楽部。全国吹奏楽コンクールの常連に名を連ねるなど多摩地区最強クラスの実力を誇る部であり、この部を目当てにして芸文附属入学を志す中学生も多い。多数の部員を抱える上、顧問も三名おり、交替や分担によって効率よく部員たちを指導している。また部員が多すぎるため、コンクール出場に当たってはメンバーのオーディションが恒例行事となっており、悲喜こもごものドラマを生みやすい。部員全体のレベルが基本的に高く、練習スケジュールにも比較的余裕があるため、コンクール直前にも詰め込み練習を行わないという特徴がある。
作中では守山奏良・会津佳穂・牛久咲が部員として所属しているほか、芸文大学教員の矢巾千鶴が第二顧問として活躍しており、その実力を遺憾なく発揮して全国吹奏楽コンクールの金賞を受賞した。弦国管弦楽部が部員の伝手を頼って日々の練習を見学し、自らの練習の参考にする一方、芸文附属側は弦国管弦楽部の実力を完全に見くびっており、定期演奏会や文化祭に冷やかしに行くなどの悪しき伝統が形成されつつある。
■研心大学短期大学部
(初出:第四楽章interlude)
……東京都新宿区の私立短大。学生の大半を女子が占める事実上の女子大であり、学生のレベルが高いお嬢様校としてブランド化されている。作中では高松瑠璃が子ども学科に通っていた。
■CORDELiA
(初出:51話)
……Jポップアーティスト。ロックバンド調の激しい曲作りが愛好されており、作中では芽室徳利たちパーカス勢が新曲の真似をしてドラムを叩いていた。また、西元紅良は秘かにこの歌手を応援している。
■国分寺市立第六中学校
(初出:48話)
……東京都国分寺市の公立中学校。吹奏楽部の評価が高いことで知られ、吹奏楽コンクールでは例年のように東京都大会を突破している。また、同様に吹奏楽の強い芸文附属が同じ国分寺市内にあるため、六中から芸文附属に進学する流れが形成されつつある。作中では西元紅良や守山奏良が過去に通学しており、不和によってガタガタになった吹奏楽部が東京支部大会進出を逃すなど、互いに大きな禍根を残す舞台となった。
■国分寺市立陽だまり文化会館
(初出:21話)
……東京都国分寺市の運営する文化施設。西国分寺駅の駅前に位置し、レンガ造り風の三角屋根が特徴。音楽堂や会議室、練習室などを備え、作中では客席数370のAホールが弦国管弦楽部の春季定期演奏会の舞台となった。
■Collage
(初出:194話)
……アパレルブランド。同名のブランドショップも運営している。衣類から小物まで幅広い商品の販売を行っており、作中では浪江真綾がCollage製のマフラーを欲しがっていた。なお、弦国から見て最寄りの店舗は立川のひららもーる、次に近いのは八王子である。
■さくら立川法律事務所
(初出:64話)
……東京都立川市の弁護士事務所。瑞浪宏が所属し、民事訴訟一般を取り扱っている。作中では高松大祐が訴状作成の相談に来訪し、瑞浪が大祐の起こす訴訟の原告側代理人を引き受けることになった。
■佐野斎場
(初出:200話)
……宮城県仙台市青葉区の佐野霊園敷地内に位置する、市営の大型火葬場。作中では高松瑠璃の火葬が行われた。
■佐野地区
(初出:26話)
……宮城県仙台市青葉区の山間部、広瀬川沿いの河岸段丘上に位置する地区。かつて高松家が家を構えていた。小中学校が設置されているなど人口は少なくないが、やや閉鎖的な空気が流れており、住民の間で情報や噂の広まる速度も速い。JR仙山線や国道を走行する路線バスで仙台市都心部と結ばれているほか、地区の端を高速道路が掠めており、地区内の住民が都心に向かう際には自家用車を用いることが多い模様。作中ではこれを逆手に取り、地区住民が閑散とした路線バスに神林紬を連れ込んで、高松里緒のいじめ事件を告発した。佐野中や佐野町会が位置し、全体として反里緒の世論が形成されているが、新聞社へのリークが多発するなど、必ずしも一枚岩ではない現状がある。
■佐野中
(初出:62話)
……『仙台市立佐野中学区』の項を参照。
■佐野町会
(初出:71話)
……宮城県仙台市青葉区佐野の住民によって運営されている自治組織。作中では地区住民の多くが高松瑠璃・里緒へのいじめに加担しており、佐野中との協議のうえ、地区内から報道機関を締め出す張り紙を作成して貼り出すなどの対応を取った。しかしその結果、かえって報道機関の意欲に火をつけ、仙台母子いじめ自殺事件の報道熱加速に手を貸してしまった。
■佐野霊園
(初出:200話)
……宮城県仙台市青葉区の佐野地区に位置する市営墓地。山一つを切り拓いて造成されており、極めて広大だが、園内には高低差が多いため自動車での移動を強いられる。園内には佐野斎場も設置されている。作中では31番市民墓地の一角に高松家が墓を置き、高松瑠璃が眠りに就いている。
■産建新聞社
(初出:62話)
……経済誌を発行する大手新聞社。日産新報社のライバル社で、作中では神林紬がスクープを取られ悔しがっていた。
■shiori café
(初出:107話)
……東京都立川市のカフェテリア。サンサンロードに面して店があり、店内は奥行きが小さく狭い。作中では高松大祐と神林紬の対面の場に選ばれた。
■シニカルムジカ
(初出:192話)
……アーケードゲーム。大型の画面をタッチしてプレイするリズムゲームで、基本ルールは画面上に浮かぶバブルを指でタッチすることでリズムを取るというもの。原則として対戦形式でのプレイは想定されていないが、作中では西元紅良と守山奏良の対戦に用いられ、奏良が勝利した。
■社会福祉法人ひかりの家
(初出:137話)
……東京都武蔵野市の児童養護施設。最寄り駅は吉祥寺。ショートステイなどの特殊な事情にも対応しており、3歳児から小学校高学年以上に至るまで幅広い年代の子どもたちが入居している。作中では相川花音や市原清音が入居していた。武蔵野市の児童相談所を通じて青柳家に花音を斡旋し、花音の養子縁組のきっかけを作ったほか、清音が花音の連絡先を知りたがった際には青柳家にコンタクトを取り、連絡先を教えても構わないか確認を行っている。
■菅生大学秋川高等学校
(初出:141話)
……東京都あきる野市の私立高校。弦国野球部が西東京大会の第五試合で対戦した相手校。例年のように西東京大会の上位に食い込む野球強豪校であり、快進撃続きだった弦国野球部をやや苦戦させるが、最終的には4対7で敗北する。
■スクエアタワー
(初出:30話)
……六本木タイムズスクエアの再開発で建設された、地上54階建ての超高層オフィスビル。ラックタイムスが本社機能を置いている。夜間には青や白の光でライトアップされるほか、深夜までオフィスフロアの灯りが消える気配がない。
■鈴懸学院大学
(初出:第四楽章interlude)
……東京都豊島区の私立大学。文系学部をメインにするキリスト教系のミッション校で、私大としては都内でも指折りの入学難易度を誇る。作中では高松大祐が経済学部に通っていたほか、大東美月が文学部に合格、進学した。
■Step Revolution
(初出:192話)
……アーケードゲーム。約一メートル四方の正方形状の筐体“ステージユニット”に乗り、指示された矢印の方向にステップを踏んでリズムを刻む、ダンススタイルのゲーム。筐体が並んでいる場合は対戦が可能である。また、底面は固い材質でできているため、ローファーのような靴でプレイすると怪我のリスクがある。作中では西元紅良と守山奏良の対戦に用いられ、二人とも転倒して引き分けに終わった。
■せぴあすぽっと
(初出:196話)
……『豊島区立芸術交流センター』の愛称。
同項を参照。
■全国学校合奏コンクール
(初出:31話)
……あらゆる形態の合奏で参加することのできる、日本で唯一の学生向けコンクール。略称は「ASEC」。小学校の部、中学校の部、高等学校の部の3部門を有する。千葉県や福島県といった音楽系部活動の盛んな地域のみ地方大会を持ち、それ以外の地域では一次審査を行ったうえで、全国大会“グランドコンテスト”への出場者を決定する仕組みとなっている。吹奏楽や管弦楽、筝曲などでの参戦が一般的で、編成も自由であることから、出場校の人数は(作中でも)15人~105人などとバラつきが大きい。また、近年に入って知名度が向上してきたため、出場校の数は増加傾向にある。作中では出場校の増加に伴い、史上初の東京都大会が立川フェアリーホールで開催され、高校の部には弦国管弦楽部を含む全20校が参戦を果たした。このとき審査員として、世界的に著名な指揮者・水沢灰司を含む豪華な顔ぶれの音楽家たちが参加したほか、出場順は主催委員会のくじ引きで決定され、弦国管弦楽部は最終20校目の大トリとして舞台に立っている。また、高校の部からは金賞受賞校のうち4校が選ばれ、グランドコンテストへの出場権を獲得した。
■仙台市立佐野中学校
(初出:62話)
……宮城県仙台市青葉区の公立中学校。広瀬川を挟んで佐野地区の対岸、川沿いの河岸段丘上に位置しており、地区内の多くの中学生がここに通学している。吹奏楽部の活動も盛んで、1年前には吹奏楽コンクールの県大会も突破した。作中では高松里緒が3年間の中学生活を過ごしたが、中学2年時からいじめに遭い、不登校になっている。また、橿原秀樹や鳴瀬勇は本校所属の教員であり、佐野地区内に貼り出された記者締め出しの掲示の作成にも佐野中学校が名前を貸している。仙台市の設置した第三者委員会による調査の結果、「佐野中の教員の怠慢が里緒へのいじめの悪化を招いた」と断定されたため、のちに校長や教員が里緒に対して謝罪を行った。
■仙台母子いじめ自殺事件
(初出:82話)
……作中2年前から新年度開始の直前にかけて、2年間にわたり高松家を苦しめたいじめ事件の総称。高松大祐の転勤に伴い佐野地区に転入してきた高松家が、活発な近所付き合いによってどうにか周囲と馴染もうとしたことが、“出しゃばっている”とみなされて事件の発端になった。高松瑠璃が受けたママ友いじめと自殺、高松里緒が学校で受けたいじめ、より広義には大祐が受けた社内パワハラも含んでおり、この事件で瑠璃を失ったうえに心の傷も負わされた高松家は、里緒の中学卒業を機に東京へ再度転出し、強引に事件の幕引きを図っている。しかし神林紬をはじめとする報道機関の暴走により、東京再進出のわずか3か月後に事件は露呈。沸騰した世論の非難が仙台市を動かし、やがて第三者委員会の設置や大祐による裁判の提起にもつれ込む騒ぎとなった。最終的には第三者委員会が市や教委、学校側の責任を認め、事実上の被告側敗訴で裁判は終結し、また当の里緒や大祐も負わされた心の傷を克服しつつある。
■仙台ラックス
(初出:30話)
……『仙台ラックタイムス・ファイアバーズ』の略称。
同項を参照。
■仙台ラックタイムス・ファイアバーズ
(初出:30話)
……宮城県仙台市に本拠を構えるプロ野球チーム。ラックタイムス東北支社の設立を機に、同社の支援で3年前に設立された。設立翌年にリーグ優勝を飾るなどの大戦果を挙げ、ラックタイムスの知名度向上に一役買っているほか、作中では弦国野球部出身の球児・宇都宮誠太郎をドラフト会議で勝ち取ろうと狙いを定めている(最終的には他球団に取られてしまった)。
■大多摩祭昭和記念公園花火大会
(初出:144話)
……東京都立川市で7月末に開催される花火大会。約60年の長い歴史を持つ由緒正しい花火大会で、打ち上げ数5000発、観客動員数60万人超という実績を誇る。都内最大級の一尺五寸玉が打ち上げられるなどして話題性も抜群であることから、当日は立川の市街地が非常に混雑し、通常入場有料の昭和記念公園が無料開放される、周辺の道路に交通規制がかかる等の対策が取られている。作中では弦国管弦楽部の部員たちが揃って繰り出し、出店を漁りつつ花火を鑑賞したほか、入院中の高松里緒はゆめのき病院の談話室から花火を鑑賞した。
■大和国際大学第三高等学校
(初出:141話)
……東京都町田市の私立高校。弦国野球部が西東京大会の第六試合(準決勝)で対戦した相手校。全国大会への出場経験も多く、多摩地区では弦国と並び称せられる高校野球の名門校で、作中では弦国の強靭な投手陣にも怯むことなく応戦し、一進一退の激しい攻防を繰り広げた末に5対4で勝利を決め、決勝戦に進んだ。野球の強豪校であることから応援団の勢いもすさまじく、大編成の吹奏楽団が常に応援に随伴している。また、作中では弦国野球部との対戦中に高松里緒が熱中症で倒れ、一時的に弦国の応援がストップする騒ぎにも見舞われた。
■宝湯
(初出:124話)
……東京都国分寺市の銭湯。弦国のキャンパスの最寄りにあり、作中では校内合宿中の管弦楽部が総出で通っている。
■立川アネモネこども園
(初出:11話)
……東京都立川市の多摩川河畔に敷地を持つ、市内初の幼保連携型認定こども園。学習機会の提供も充実している上に遅くまでの保育も引き受け、おまけに駅近であることから、常に多数の子供や保護者で賑わっている。発表会では合奏などを行っている様子。作中では神林拓斗が通学しており、入園がすんなり決まったことを神林紬が喜んでいる。
■立川音楽まつり
(初出:9話)
……東京都立川市の中心市街地一帯をステージとして活用することで開催される、大規模な市民音楽祭。市内各所の広場や店頭にステージが設けられ、抽選で選ばれた数十~数百組のグループが同時多発的にライブを行う。街全体がステージの役割を果たすという特性上、聴き手も気軽に立ち寄って演奏に耳を傾けることができるのが魅力であるほか、商業者にとっても大きなビジネスチャンスとなるため、年を追うごとに注目度が増している。国分寺に本拠を構える弦国管弦楽部にとっても参戦しやすい距離感であることから、弦国管弦楽部はこのイベントを新一年生部員のデビュー戦と位置づけており、一年と二年の部員から構成される楽団を毎年のように送り込んできた。作中では第13ステージ(サンサンロード映画館前)で行われる「学生楽団演奏」の2番手として出場、演奏を披露したが、高松里緒のミスによって不完全な演奏に終わっている。
■立川市市民公会堂TOPAZ
(初出:161話)
……東京都立川市の文化施設。客席数1200の多目的大ホールを有し、コンサート等に活用されている。作中では国立WOがサマーコンサートを開催し、全席有料であるにもかかわらず多数の観客が詰めかけ、ロビー内が客で埋め尽くされる事態となった。高松里緒や青柳花音・白石舞香・浪江真綾・守山奏良などが、このコンサートを目当てにTOPAZを来訪している。
■立川ドリームワールドビル
(初出:25話)
……東京都立川市の再開発地区内に建つ賃貸オフィスビル。日産新報社の立川多摩支局が8階に入居しているほか、上層階には同社の文化芸能部が臨時オフィスを構えている。また、ビルの正面には立川北口公園があり、当ビルで勤務するオフィスワーカーの憩いの場として機能している。外見は非常に質実剛健であり、神林紬をして「“ドリームワールド”の風情など欠片もない」と思わしめた。
■立川フェアリー・スプリングス
(初出:173話)
……東京都立川市の中心部、立川駅から徒歩8分の位置に広がる、総面積4万平方メートルの広大な再開発街区。もとは米軍基地で、返還後も長らく再開発計画が確定せず、野ざらしのまま放置されてきた。現在では音楽ホール・立川フェアリーホールを核に、オフィス・ホテル・商業施設などの機能を持つ9棟のビル群が建設され、多数の人々を惹きつける立川の新名所になっている。
■TACHIKAWA FAIRY HALL
(初出:156話)
……東京都立川市の音楽専用ホール。立川フェアリー・スプリングスの中核施設として開発され、客席数2500を誇る大ホールのほか練習室、リハーサル室、会議室など多数の専門設備を持ち、民間大型音楽ホールとしては多摩地区最大級の規模である。作中では3月に竣工したばかりで、9月下旬の全国学校合奏コンクール東京都大会の会場に選ばれ、全館貸し切りの態勢で開催に供された。
■多摩工業大学
(初出:195話)
……東京都三鷹市の国立大学。理系の学部を寄せ集めた大学で、授業の質や学生の評判は良い。作中では川棚明日汰が理学院物理学系に合格、入学した。
■「直撃REPORTプライマル!」
(初出:104話)
……民放のテレビ番組。夕方の時間帯に放映されるワイドショー形式の情報番組で、作中では仙台母子いじめ自殺事件を取り扱っているところを高松里緒が目撃している。
■弦国
(初出:1話)
……『弦巻学園国分寺高等学校』の略称。
同項を参照。
■弦国管弦楽部
(初出:2話)
……弦国の擁する管弦楽部。各学年10人前後、部内全体でも30人程度の規模で、音楽部としては少人数の部類に入る。部内役職には部長、副部長、会計係、美化係、楽譜管理係、楽器管理係、楽器運搬係、教室管理係、衣装係、写真係があり、代替わりは1月中旬に行われるのが恒例。
現在の所属楽器はクラリネット、フルート、アルト・テナーサックス、トランペット、トロンボーン、ホルン、ファゴット、チューバ、ユーフォニアム、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、パーカッションで、音楽準備室にはこれ以外にも多数の楽器が眠っている。オーケストラ演奏を行う部であるため弦楽器奏者も幅広く受け入れている一方、吹奏楽などの他形態で演奏する機会も多いことから、吹奏楽にしか出番のないサックスやユーフォニアムなどの楽器も所属しているのが特徴である。
顧問は音楽教師の須磨京士郎であるが、数年前に指導方針を巡って部員と対立する騒ぎがあって以降は部に顔を出していないため、事実上指導者なしで部が運営されてきた。滝川菊乃に言わせれば「もっとやればできる」だけのポテンシャルはあるものの、『音“楽”なんだから楽しくやろう』との部是に則って練習への参加義務を部員に課さないなど、ポテンシャルをいまいち生かし切れていない現状がある。そのため、芸文附属の吹奏楽部員たちからは長年にわたり反面教師として笑いの種にされている上、応援部の生徒からも吹奏楽部の設立を求める声がたびたび上がってきた。ただし学校の公式イベントには必ず顔を出す存在でもあるため、校内の生徒からの認知度や支持は高いほか、応援演奏のお礼に部員が春季定期演奏会に顔を出すなど、野球部との交流はとりわけ厚い。
作中では多くの主要人物が所属している。特に、卓越したクラリネットの演奏技術を持つ高松里緒の入部は周囲に強い影響をもたらし、かねてより菊乃の企んできた全国学校合奏コンクールへの参戦計画に決定的な推進要因を与えた。入学式での演奏、春季定期演奏会、立川音楽まつり、野球部の応援演奏、全国学校合奏コンクール、文化祭ステージ出演と中学生向け体験演奏会、東京都高等学校文化祭音楽部門の地区大会と中央大会など多数の機会で演奏を繰り広げた上、その過程では里緒の騒動や京士郎の部への復帰、矢巾千鶴の招聘、緊急ミーティングや臨時校内合宿、壮行会など、作中を彩る多くのドラマが生まれている。また、野球部の応援演奏では里緒の顔バレ防止のために部員全員がドミノマスクを着用し、やがてそれが応援団全体に普及したことから、結果的に弦国管弦楽部は「謎の仮面楽団」として全国的に知名度を高め、その後の体験演奏会では仮面目当ての中学生たちが部に押し寄せている。
■弦巻学園国分寺高等学校
(初出:1話)
……東京都国分寺市に広大なキャンパスを持つ、私立の男女併学制高等学校。各学年の生徒数は男子200人、女子150人で、名門私大・弦巻大学の係属校のひとつであり、生徒の8割方がエスカレーター式に弦巻大学へ進学している。東京都心の大動脈・中央線の沿線に立地するため通学条件も良好で、受験生からの人気が高いことから、多摩地区でも有数の受験難易度を誇る進学校である。国内では珍しい男女併学制(男子部と女子部で別々のクラスに分かれた教育を行う制度)を敷いており、キャンパス内には男子部と女子部に分かれた複数の校舎が林立している。進学校らしくレベルの高い授業を行い、難関大学への高い進学実績を実現しているほか、運動部を中心に部活動が盛んなことでも知られ、近年は野球部が夏の甲子園全国大会の常連となりつつある。なお、制服にはブレザーを採用しており、卒業期によってパイピングの色分けがなされている(作中1年生は青、2年生は赤、3年生は緑)。
作中に登場する高校生の大多数が同校に在学しているほか、須磨京士郎や天童俊也、富田林健二、対馬桜子などの教師も在籍している。管弦楽部、応援部、野球部、合唱部、陸上部、サッカー部、軽音楽同好会、茶道同好会などが存在しており、また生徒会が行事運営や部活動の新設・廃止などの任務を幅広く請け負っている。毎年10月には文化祭が行われ、各クラスや部活動などが趣向を凝らした展示や企画で来場者をもてなしている。夏の高校野球では管弦楽部や応援部の支援を受けた野球部が西東京大会準決勝にまで進出したものの、和大三高に一歩及ばず敗退し、甲子園を逃した。
なお、係属校の弦巻大学から校長を派遣されているが、校内の統治権限は副校長が事実上掌握している。敷地内のはずれにある旧部室棟には原因不明のポルターガイスト現象が多発し、生徒間で都市伝説と化していたが、作中で真相が明かされる。
■弦巻大学
(初出:2話)
……東京都新宿区の私立大学。「文系私学の雄」などと称される都内屈指の名門私立大学であり、在学生の数も非常に多い。また傘下に係属校を多く抱えているため、内部進学生の割合が高いのも特徴である。作中では新発田亮一が同校法学部の出身であるほか、大津はじめが文化構想学部、生駒実森が政治経済学部経済学科、長浜香織が文学部、本庄詩が創造理工学部建築学科、芽室徳利が国際教養学部に入学した。また、係属校の弦国には支配の象徴として校長を送り込んでいる(実態はお飾りである)。
■Die=Sonne
(初出:150話)
……Denner社の開発した特殊なクラリネット。著名クラリネット奏者アントン・シュタードラーの愛用した楽器を再現したA管バセットクラリネットで、キイシステムはベーム式を採用しており、グラナディラ製の管体は全長90センチにも及ぶ。製造番号は『10-10-2009』。キイが金メッキ塗装されている、リガチャー下部に太陽の形をしたマークがあるなどの特徴を持つほか、バセット管であるためソプラノ管よりも低い音域が演奏可能で、そのための低音用拡張キイが用意されている。バセットクラリネット本来の姿さえ判明していなかった1981年に開発されたDenner社の意欲作だが、特殊な楽器のため販売が伸びず、同社が倒産する原因となってしまった。そのため流通本数は少なく、楽器マニアや奏者の間では極めて高値で取引されている(オークションでの時価は2000万円を下らないとされる)。
作中では西成満が高松瑠璃に貸し(のちに譲り)、さらにそれを高松里緒が遺贈されているが、瑠璃は里緒に楽器の説明を行わなかったため、自分の楽器がバセットクラリネットであることを里緒は作中終盤まで知らなかった。また、通常のクラリネットと比べて1・5倍ほど大型の楽器であり、幼い里緒には取り回すのが困難であったことから、瑠璃は拡張部品を用いてサムレストにネックストラップを装着できるよう改造を施している。
■Denner
(初出:150話)
……ドイツの楽器メーカー。多額の費用を投じてA管バセットクラリネットDie=Sonneを開発したが、販売が伸び悩んで資金繰りが悪化し、まもなく倒産してしまった。
■東京芸術文化大学
(初出:2話)
……東京都立川市の国立大学。愛称は“芸文”。教育系と芸術系の二系統の学部を持ち、その双方で国内有数の高度な教育を行っている。特に芸術教育に関しては、質・量ともに国内最高峰を誇る総合芸術大学と目されており、こと音楽の分野に限っても日本屈指の作曲家や奏者・指揮者を多数輩出している上、自前の大規模な交響楽団や吹奏楽団を有している。作中では須磨京士郎や須坂令子が音楽学部器楽科を卒業しているほか、上福岡洸が同じく音楽学部器楽科を一般公募推薦入試で受験し、入学を決めた。また芸文附属吹奏楽部の第二顧問を務める矢巾千鶴は、「芸文大の擁するピアノ演奏の第一人者」とまで称される同大音楽学部器楽科の名物教員である。
■東京芸術文化大学附属高等学校
(初出:9話)
……東京都小金井市の国立高校。芸文大学の附属高校で、名称が長いため略称の“芸文附属”で呼ばれることが一般的。教育・芸術分野における最高学府への最短進学ルートであり、そのため受験倍率は非常に高く、絵画や音楽、書道、空間芸術や映像、演劇に至るまで、芸術を得意とする高校生たちが全国から集まってくる。各種の推薦入試は当然のこと、厳しい試験を勝ち抜いてきた一般入試組の学力も非常に高く、高校受験の偏差値ランキングでは弦国のわずかに下に位置し、芸術への強みを見せながら進学校の様相をも呈している。また、その才能の高さは部活動にも顕われ、吹奏楽部は目下のところ十年以上連続で吹奏楽コンクールの全国大会に出場。金賞を勝ち取る年も少なくなく、西東京エリアでは圧倒的と言えるほどの演奏完成度の高さを誇っている。
作中では守山奏良などが在学しているほか、吹奏楽部の活躍が作中でもたびたび触れられる。また、最寄り駅が国分寺であるため、作中では立地が「国分寺」と表現されている。
■東京都営立川柴崎南アパート
(初出:1話)
……東京都立川市の都営集合住宅。多摩都市モノレール柴崎体育館駅の最寄りに位置し、多摩川の河川敷に沿うような形で4棟のアパートが並んでいる。鉄筋コンクリート造の3階建で、各戸はいずれもベランダ付きの1LDKであり、リビングにはフローリングが施されている一方、食洗器の類いは設置されていない。作中では高松家が4号棟の301号室に入居しており、ベランダからは多摩川を間近に拝むことができる。
■東京都立赤羽高等学校
(初出:177話)
……東京都北区の公立高校。作中では管弦楽部が全国学校合奏コンクール東京都大会に出場し、弦国管弦楽部の直前に当たる19番目に演奏を披露した。
■東京都立麻布十番高等学校
(初出:182話)
……東京都港区の公立高校。作中では管弦楽部が全国学校合奏コンクール東京都大会に出場し、ゴールド金賞を受賞した上、グランドコンテストへの出場を決めた。
■東京都立久米川工業高等学校
(初出:139話)
……東京都東村山市の公立高校。弦国野球部が西東京大会の第四試合で対戦した相手校。弦国側の先発投手が調子を落とすという幸運に恵まれたにもかかわらず、その幸運を活かしきれずに3対5で弦国野球部に敗北する。
■東京都立府中南高等学校
(初出:130話)
……東京都府中市の公立高校。弦国野球部が西東京大会の第一試合で対戦した相手校。ユニフォームには黒の意匠が散りばめられていた。初っ端から強豪校に当たってしまった不幸を挽回することなく、0対15で弦国野球部に5回コールド負けを喫する。
■東京都立武蔵野西高等学校
(初出:182話)
……東京都武蔵野市の公立高校。作中では吹奏楽部が全国学校合奏コンクール東京都大会に出場し、ゴールド金賞を受賞した上、グランドコンテストへの出場を決めた。
■東京都立立国中等教育学校
(初出:9話)
……東京都国立市の公立中高一貫校。高校編入のない中等教育学校であり、カリキュラムも一体的に運用されている。正式名称が長く、愛称は“都立立国”。6年間の一貫教育を行うため進学実績は芳しく、地域の名門校のひとつに目されているが、高校編入がないため弦国や芸文附属と比較されることはない。また、高校受験を経験することなく安定的に部活動に打ち込めることから様々な部活動が盛んであり、特に吹奏楽部に関しては中高ともに全国レベルの実力を有することで知られている。ただし野球部の実力は高くはなく、夏の高校野球の第三試合で弦国野球部と対戦した際には、弦国の猛攻をまったく受け止められずに1対11の8回コールド負けという大敗を喫した。
作中では市川清音が通学しているほか、中高いずれの吹奏楽部の活躍も作中で触れられている。
■㈱東上ビル
(初出:149話)
……不動産会社。実業家の西成満が設立し、東京の各地に物件を所有している。ラックタイムス本社の入居するスクエアタワーは東上ビルが開発したものである。現在では西成は経営の一切から身を引き、隠居生活を送っている。
■豊島区立芸術交流センター
(初出:196話)
……東京都豊島区の文化施設。愛称は“せぴあすぽっと”。作中では西成満の私設コンサート会場に利用された。
■TOPAZ
(初出:161話)
……『立川市市民公会堂TOPAZ』の略称。
同項を参照。
■Dreamin’ Band
(初出:192話)
……アーケードゲーム。ドラムやギター風のセットで演奏を行うリズムアクションゲームで、セッションプレイが原則。ミスを多発すると演奏が途中で強制終了し、ゲームオーバーとなってしまう。作中では西元紅良と守山奏良の対戦に用いられ、紅良が勝利した。
■都立立国
(初出:9話)
……『東京都立立国中等教育学校』の略称。
同項を参照。
■都立立国吹奏楽部
(初出:9話)
……都立立国の擁する吹奏楽部。中学部と高校部の2つがあり、いずれも全国で通用する実力を持つ名門吹奏楽部である。作中では高校部が吹奏楽コンクール東京都大会を金賞で突破し、東京支部や東日本への進出を決めた一方、中学部は1stクラリネット主席を務める市原清音の演奏ミスによって上位大会進出を逃している。また、高校部は野球部の応援演奏にも随伴しており、西東京大会の第三試合で弦国管弦楽部と激しい応援合戦を繰り広げた。
■日産新報
(初出:11話)
……日産新報社の発行する新聞。朝夕合計で400万部もの発行部数を誇る大手全国紙だが、もとは経済紙で、現在でも財界に対するコネクションが強い。リークを鵜呑みにした飛ばし記事を書いては批判を受けることが多く、作中でも記者の一人が自虐ネタとしてこの話に言及している。
■日産新報社
(初出:11話)
……『日本産業新報社』の略称。
同項を参照。
■にっさんランド
(初出:44話)
……東京都稲城市の遊園地。日本産業新報社の関連企業が運営を行っている。関東有数の走行速度を誇るジェットコースターが有名で、キャラクターをあしらったお土産の販売もある。作中では弦国管弦楽部の一年生たちが親睦を深める名目で遊びに出かけ、風邪で欠席した高松里緒には青柳花音がお土産を用意した。
■㈱日本産業新報社
(初出:11話)
……東京都千代田区に本社を構える新聞社。大手全国紙『日産新報』のほか、週刊誌『Weekly日産』など多数のメディアを取り扱っている。全国各地に支局を設置して情報網の構築に努めており、作中には立川多摩支局と仙台支局が登場する。また作中時点では大手町の本社ビルが再開発に伴う建替工事に入っているため、文化芸能部など一部の部局が地方支局のビルに分散移転していた。神林紬や取手雅、結城悟、幸手達也など複数の記者が所属しており、紬のもたらした情報をもとにWeekly日産が仙台母子いじめ自殺事件のリーク記事を出した結果、作中後半では同事件の報道を中心的に担う報道機関として全国的に認知されるに至っている。
■パステルアベニュー
(初出:33話)
……東京都立川市のテナントビル。サンサンロードに面して建っており、立川音楽まつりの際は近隣のステージに弦国管弦楽部が出演した。
■パラレルミュージック
(初出:192話)
……アーケードゲーム。物理ボタン入力式のリズムゲームで、音楽に合わせて画面上を断続的に落ちてくるアイコンをボタン操作で破ることで点数を稼ぐもの。作中では西元紅良と守山奏良の対戦に用いられ、紅良が勝利した。
■春羅屋
(初出:33話)
……東京都立川市のデパート。サンサンロードに面して建っており、立川音楽まつりの際は近隣のステージに弦国管弦楽部が出演した。
■ひかりの家
(初出:137話)
……『社会福祉法人ひかりの家』の項を参照。
■ひららもーる立川
(初出:104話)
……東京都立川市のショッピングモール。各種ブランド店やレストラン・専門店・アミューズメント施設など240もの店舗を内包する複合商業施設で、屋外イベント広場ではたびたびコンサートやミニイベントが開催されるなど、立川市内最大クラスの集客力を誇る施設として君臨する。開業は4年前で、開業初日に母と訪問したことを青柳花音が公言している。15万平方メートルの敷地内に広大な駐車場が用意されている上、多摩都市モノレール立飛駅とペデストリアンデッキで直結しており、交通利便性は高い。作中では高松里緒たち3人が“天岩戸作戦”2日目の決行地として来訪しているほか、コンクール当日には高松大祐が里緒の誕生日プレゼント選びに訪れ、さらにクリスマスイブには福山丈と浪江真綾がデートで訪れている。
■ファミリーレストラン カラフル
(初出:59話)
……東京都国分寺市のファミレスチェーン。ハンバーグやカレーといったメインディッシュの類いからポテトのような軽食、豪華なデザートに至るまで、メニューの幅は非常に広い。国分寺駅の北口駅前に店舗が位置し、すぐ目の前の道を登下校する弦国生や芸文附属生の馴染みの店になっている。作中では弦国管弦楽部が2度の壮行会や勉強会で使用しているほか、勉強目的で訪れた西元紅良が守山奏良とたびたび出くわしている。
■フェアリーホール
(初出:156話)
……『TACHIKAWA FAIRY HALL』の項を参照。
■ぷちどろいど
(初出:190話)
……キャラクターコンテンツ。2頭身の愛らしい女の子の姿をした複数のキャラクターの総称で、様々なグッズに使用されており、小学生から高校生まで幅広い層に人気を博している。作中では「KUMAちゃん(熊の着ぐるみをかぶった女の子が特大の鮭を抱えている)」および「NEKOちゃん(猫の着ぐるみをかぶった女の子が巨大なマグロにしがみついている)」の2種類が登場し、彼女らのストラップを本庄詩が愛好しているほか、瀬戸唐也がぷちどろいどの公式クリアファイル所持を周囲に自慢している。
■プリズム楽器立川北店
(初出:51話)
……東京都立川市の楽器店。CDやDVD、楽器の教本、楽譜、譜面台、楽器本体、消耗品の付帯部品、DJ用の機材や楽器運搬用のケースなど、奥行きの広い店内に多くの品を取り揃えている。立川駅の北口から徒歩数分という利便性のため利用者は多く、作中では高松里緒、西元紅良、青柳花音、守山奏良、神林紬などが来店している。
■フラワリーこうとう
(初出:199話)
……東京都江東区の運営する区民公会堂。客席数1200の音楽専用大ホールを有し、作中ではルミナス国際音楽コンクールの本選会場に使用された。
■blossom
(初出:17話)
……タバコのブランド。作中では高松大祐が愛飲しており、まるまる一箱を吸って同僚を呆れさせる場面も見受けられた。
■ボーダーステーション国分寺
(初出:192話)
……東京都国分寺市のゲームセンター。駅前広場に面して立っており、近隣の中高生で日夜混雑している。作中では西元紅良と守山奏良の対決の舞台となった。
■北海道八王子製紙フライアーズ
(初出:197話)
……北海道苫小牧市のプロ野球チーム。作中では弦国野球部出身の球児・宇都宮誠太郎をドラフト会議で勝ち取った。
■ゆめのき病院
(初出:119話)
……『玉州会立川ゆめのき病院』の項を参照。
■ラックス楽団
(初出:30話)
……『ラックタイムス・フィルハーモニー交響楽団』の略称。
同項を参照。
■㈱ラックタイムス
(初出:30話)
……東京都港区に本社を構えるIT企業。インターネット通販サイトをはじめとした各種ネットサービスの運営、クレジットカード事業や金融業、旅行代理店の運営など多岐にわたる業務を展開しており、急成長の途上にある大企業である。代表格の事業である通販サイト『ラックテナント』は、日本国内ブランドとしては最大規模の品揃えと売上を誇り、その通称“ラッテ”はネット通販の代名詞ともなりつつある。日本国内各地と海外に多数の支社を持ち、傘下にも無数のグループ企業を従えて矢継ぎ早に事業を拡大。3年前には東北地方への進出に合わせ、宮城県仙台市を拠点とするプロ野球チーム・仙台ラックスを設立している。また社内の福利厚生にも力を入れており、ラックス楽団のような社内部活動の動きも活発である。なお、海外人材登用などを目的として社内公用語を英語に切り替える動きが進んでいるが、社員への浸透はあまり芳しくはない。
作中では高松大祐や新発田亮一、水戸辰彦などが勤務。東北支社のスターティングメンバーとして支社に派遣された大祐は現地の上司のパワハラに直面し、のちに当該上司は別件で更迭された。
■ラックタイムス・フィルハーモニー交響楽団
(初出:30話)
……ラックタイムスの社内部活動のひとつ。六本木タイムズスクエアの一角にある会議室を練習場所と定め、年に数度の公演をモチベーションにしながら週数回の練習を行っている。仕事が定着して生活に余裕の出てきた新入社員を部員として引き込むため、十一月に行われる定期演奏会の直後には大規模な勧誘合戦が展開される。作中では新発田亮一や水戸辰彦らが所属しているほか、東北支社への異動に伴って一時的に離脱していた高松大祐も、周囲の勧めに従って終盤で復帰した。
■Reunion
(初出:第四楽章interlude)
……東京都豊島区に拠点を構えるインターカレッジ吹奏楽サークル。広く東京中の大学から学生を集めており、楽団の規模は数十人規模である。演奏会は年に数回あり、吹奏楽のイベントや出張での即興演奏も行うほか、練習の合間にたびたび飲み会を開いて親睦を深めるなどの活動も展開している。作中では高松大祐と高松瑠璃が在籍しており、これが二人の出会いの契機になった。
■ルミナス国際音楽コンクール
(初出:199話)
……室内楽や独奏など少人数編成の演奏を審査対象とする、国際的な音楽コンクール。年に1度、三月に東京で行われ、歴史の浅いコンクールにもかかわらず多数のエントリーがある。部門としてはピアノ部門、弦楽器部門、室内楽部門、リサイタル部門の4つが用意されており、それぞれがアマチュアを審査対象とする部門Ⅰ、プロ奏者を審査対象とする部門Ⅱに分かれている。加えて人気の高いピアノと弦楽器に関しては、キッズの部から一般の部に至るまで年齢別に八つの部門が設定され、各年代の能力に従った評価を行う態勢が整えられている。演奏の模様を動画撮影して動画投稿サイトにアップロードし、これをもって予選審査のエントリーとするなど、ユニークな取り組みを行っているのも特徴である。作中では茨木美琴と松戸佐和がピアノとヴァイオリンの室内楽編成を組み、室内楽部門Ⅰの本戦に出場、奨励賞を受賞した。
■六本木タイムズスクエア
(初出:30話)
……東京都港区の再開発街区。十数年前、六本木駅前近傍にある数万平方メートルもの広大な敷地を対象に再開発が行われ、オフィスやホテル、マンション、テレビ局、庭園、ショッピングモール等を内包する巨大な複合業務商業施設として誕生した。中核施設である超高層オフィスビル・スクエアタワーには、ラックタイムスの本社が入居している。
■和大三高
(初出:141話)
……『大和国際大学第三高等学校』の略称。
同項を参照。
以下は作中の舞台を地図に反映したものです!
【立川都心部編】
……見どころは立川フェアリーホール、日産新報立川多摩支局、プリズム楽器など。ちゃっかり西元家が右下にあります。
【立川周辺編】
……見どころは高松家、青柳家、ひららもーる、立川アネモネこども園など。立川周辺と書いていますが、隣の国立市も地図内に入っています。
【国分寺周辺編】
……見どころは弦国、芸文附属、カラフルなど。芸文附属の敷地があるのは隣の小金井市です。
【吉祥寺周辺編】
……見どころが少ないですね。マップ外ですが、これより少し西に行くとコンクール金賞校の都立武蔵野西高校、少し南に行くと甲子園予選の第二試合で対戦した赤星学園高校があります。
【六本木・大手町編】
……これまた見どころが少ないですね。表記はしていませんが、左側の六本木タイムズスクエア内には116話の舞台となったカフェのほか、ラックス楽団の練習場所になっている会議室も位置しています。
さらに地図外ですが、以下のような場所にロケ地があります。
①豊島区の池袋周辺……旧々高松家、西成邸、鈴懸学院大学など
②八王子市の南大沢周辺……上柚木公園野球場
③江東区の住吉駅周辺……フラワリーこうとう
④仙台市青葉区某所……旧高松家、佐野中学校など
⑤岡山市北区某所……高松大祐の実家
そのすべてをここで紹介することはできませんが、元ネタについては裏話の回でも詳しく述べるので、そちらも併せて是非ご覧ください!
▶▶▶次回 【おまけ編】作中年表