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7話

「さてと、今日は昨日行けなかったあの子の店に行きますか。」

「ようやく私の武器が手に入るのね!」

「本当にこの魔王の名に恥じぬ武器はあるのか?」

「多分…絶対あるよ!」

「どっちなんじゃ!」

「あ、こっちを右に曲がるだった。」

「ちょっと行きすぎちゃったね。」

「まぁね。地味に久しぶりだったから。」


昨日、キラービットの大群を退けながら王都に付いたはいいがかなり体力を消耗しているし、時間も遅かったのでそのままログアウトしたのだった。

そのためなのか、この二人は新しい武器を手に入れられるかもしれないことをかなり待ち遠しくしていたようだ。

他愛ない話をしながら中心部から離れて路地裏を5、6分ほど歩くとあの子の店が見えてくる。

その名も『あの店』。私のフレンド『あの子』が経営している。

一応お店なのだが、外装はあまり綺麗とは言えず、全く知らない人からすると物を売っているとは思えない。

いや、そもそも並みのプレーヤーからは気づかれないだろう。

なぜなら───


「えっと、ここがあの子のお店?なの?」

「何も無いじゃないか!」

「そう、ここがあの子の店。なぜかこの店の扉には『偽装魔法』がかけられているんだよね。」

「で、でも何にも無いよ、」

「しかし、ここに手をかけると、、、」

そう言いながら偽装されている扉のドアノブに手をかける。


ガチャ カランカラン


「扉が開きました!」

「そんな…我が見抜くことができない偽装魔法があるなんて…」

「おやおや。よく来たね。」

外装と同様に綺麗とは言えない店内の奥にある作業場からあの子が顔を出す。

「久しぶりー」

「久しぶり。会うのは1ヵ月ぶりくらいかな?」

「そうだね。」

「今日来たという事は、後ろの二人の装備の新調かな?」

興味深そうにショーケースの中見を見ていた二人を見ながら言った。

「そんな感じかな。」

「それにしてもこの二人、結構掲示板で騒がれていたよ。正体は誰なんだー、とかって。」

私は掲示板を見ながら、本当だ、と返す。

「基本ソロの有名人が初心者とパーティ組んでいたらそりゃあ騒ぐわな。」

「まぁね。」

「ところでお二人さん、私は生産者の『あの子』っていう者だ。あなた達の名前は?」

「私は「我は「アンジュ「ロザリー「と申します「だ。」

「「かぶるな!」」

「とても息ピッタリだね。すごいよ。」

「「ふん!」」

「アンジュとロザリーか…ふむふむ……」

そう言いながら紙とペンを取り出し、何かを書き始めた。

「このメモに書いてある素材を二人(・・)で取ってきな。」

「あれ?どうして?ここにある装備じゃダメなの?」

「このゲームの装備には『装備条件』があるんだよ。例えば、この剣の装備条件はLV500以上。基本的にうちで扱っている装備条件は最低でもLV300はあるからね。」

「なるほど。要するに、我が装備できるものが無いため新しく作るのじゃな?」

「そゆこと。 んじゃ、二人(・・)とも頑張ってね!」

「ちょっとまって、二人(・・)でってどういう事!?」

「気づくのが遅〜い!どーん!」

「「わっぁああ!!」」

ガチャン

「必要な事は全てそのメモに書いてあるからね!」

「お、おい!りんりんは来ないのか?」

「そこは自分達の力でやらないとダメでしょ。」

「「わ、分かりました。」」


その後、二人の気配が感じなくなるとあの子が話しかけてきた。

「それで、例の試作品はどう?」

それを聞くなり、私はインベントリから例の試作品こと『台風の目ー試作型ー』を取り出す。


『台風の目ー試作型ー』【種別】無所属武器 [耐久値]10000/7382

装備条件:Lv600以上

装備時:〈STR〉+2400〈AGI〉+700

追加効果:

攻撃時、風属性付与

攻撃時、風属性の追加攻撃

攻撃範囲アップ(Lv10/10)

耐久値アップ(Lv10/10)

耐久性アップ(Lv10/10)

クリティカル率アップ(Lv10/Lv10)

使用時、3分間攻撃範囲がアップする(チャージ時間10分)

クリティカルヒットしたとき、風属性の追加攻撃

暴風魔法を攻撃と同時に発動することで、風属性の追加攻撃


説明:

台風のような激しい風の攻撃で敵を殲滅する独楽









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