2話
反応が薄い、、、
まぁ普通に名乗ったところで薄いのは当たり前だよね。
「ん?どうしたのですかカナサキスズさん。」
「具合でも悪いのかカナサキスズ。」
この人たち名字を知らない!?
「あ、あの金崎は名字で鈴が名前なんですよねー。」
「「ミョウジ?」」
「「ん?」」
「「被るな!」」
息ぴったりすぎでしょこの二人。
「で、ミョウジとは何じゃ。」
「まぁ家名かな?」
「ふむ。勇者が連れて来た場所は変わった文化があるようじゃな。」
「なんだと!そちらが連れて来たのだろう!」
「落ち着きなさい。」
「「は、はい」」
またこのくだりかよ。ん、、、何か忘れていたような、、、、
「ああああ!Freedom on-lineのアップデート!もう完了してるし!早くギア付けて、ログインして、新スキル試して、」
「ねぇ、スキルを試すって言ったよね?」
「そうじゃな。という事はは『ぎあ』とやらを付けて、『ろぐいん』をすればスキルが使えるのじゃな?」
「さぁ!早く『ろぐいん』の方法を教えて!そうすればこの魔王を討伐できるから!」
「え、あ、あの、まずギアが1つしか無いし───
「ただいま。呼んでも返事は無いし騒がしかったから来ちゃった。」
「へ?あ、お母さん!?」
「この二人は誰?お友達?ならちょっと待っててね。」
そう言うとお母さんはダッシュで階段を降りて行った。
「、、今のがおぬしの母なのか?」
「うん、まぁ、そうだね。」
そんな話をしている間にお母さんはやって来た。
右手にはコップが3つ並んだおぼんを、左手には大きなダンボール箱を2つ抱えていた。
こ、これってまさか。
「はい、お茶ね。そしてこれがVRギアとFreedom on-lineのソフトのセットよ。」
「なんでそれが2つも、、」
「お母さんはね鈴が毎日これをプレイしているの知ってるんだよ。だから、お母さんも始めてみようと思ったの。で、買うために色々調べたらなぜか2つもあるじゃない。だけど、よく分かんなかったから両方買っちゃった。」
2種類といってもただの色違いなんだよね。
「お母さんとプレイするよりもお友達とプレイした方が楽しいもんね!というわけで楽しんでらっしゃい!」
と、お母さんは勢いよく扉を閉めた。
「えーと。お言葉に甘えて一緒にプレイする?」
答えはもちろんYesだった。
「お、終わった。」
このアカウント登録はメアドの製作から始まり、アバターを作り、種族を選んで、初期スキルの設定をして。くっそめんどくさかった。
結果、このようなステータスになった。
名前《アンジュ》性別 ♀種族〔人間〕 ジョブ[戦士] Lv1
〈 HP〉120/120 〈MP〉30/30
〈STR 〉55〈DEX 〉30〈VIT〉45〈INT〉20〈AGI〉30
スキル(5/10)
【武器スキル】片手剣Lv1
【アクティブスキル】ブーストLv1 衝撃波Lv1
【パッシブスキル】魔法耐性Lv1 STRアップLv1
名前《ロザリー》性別 ♀種族〔魔族〕 ジョブ[魔法使い]Lv1
〈 HP〉110/110 〈MP〉60/60
〈STR 〉25〈DEX 〉30〈VIT〉35〈INT〉50〈AGI〉40
スキル(5/10)
【武器スキル】杖Lv1
【アクティブスキル】氷属性魔法Lv1 闇属性魔法Lv1
【パッシブスキル】物理耐性Lv1 MPアップLv1
また、不思議な事が分かった。
アンジュとロザリーは日本語を読むことができるのだ。
二人とも日本語は見た事も聞いた事もないそう。
でも、何故か読むことができるのだそう。
また、今話している言葉も日本語だと伝えたらとても驚いていた。
彼女たちはマギアクシズの共通語を話していたつもりらしい。
マギアクシズの言語と日本語はほとんど同じなのだろうか。
そんな訳で設定が終了。その間にアップデートも終了。
一応二人にこのゲームのルールやマナーを教えておいた。
そして私たちはVRギアを付けてログインをし、ゲームの世界へ入っていかなかった。
何故なら、
「もう遅いからお友達もここで夕飯食べちゃいなさい。」
腹が減っては戦はできないからね。
Freedom on-lineの種族について
このゲームには9つの種族とそのハーフが存在する。
全体的に平均的ステータスの『人間』
ステータスは高いがレベルが上がりずらい『魔族』
俊敏さとパワーは高いが打たれ弱い『獣人』
魔法に関してはピカイチだがそれ以外が低めの『エルフ』
器用さと耐久力が自慢だがとても遅い『ドワーフ』
ステータスのほとんどをパワーと守りに振った『竜人』
水に関する事だけなら最強の『魚人』
弱点は多いけど吸血さえすればほぼ無敵になれる『吸血鬼』
『コア』を破壊されるまで永遠に戦えるけどステータスは武装依存で魔法が一切使えなくなる『機械人』
機械人以外の2つの種族のいいとこ取りができるけど色々と中途半端な『ハーフ』
あなたならどれを選びますか?