羨んでねたむ 2
結局桐谷と一緒に登校するように歩いたが靴箱前で桐谷はクラスの人と合流していた。私は桐谷に軽くまたね、というと教室に向かった。何人か、クラスの違う顔見知りの子に声をかけても反応が芳しくない。特に気にしなくてもいいかと思いながらいつものように教室に足を踏み入れた。
「おはよう」
いつものように軽く声をあげながら席に向かうとジトリとしたいやな視線を受ける。
何か言いたいことがあるのかと視線を向けるとすぐにそらされる。
「なんかやぁな感じ」
ぼそりと誰にも聞こえないくらいの音量でつぶやくと佐奈たちのところに向かう。
「おはよう」
「あ、おはよ……」
少し元気なさげにいう優菜に首をかしげる。
「なにかあった?」
「なにかっていうか……」
「ね。志乃」
ちょっといい?
佐奈の言葉を遮ってそう言った麻里の顔は真剣なものだった。
5組の教室からほかの教室とは逆方向にはあまり使われていない階段がある。
上の階につながっていてそれは先輩たちに用事がない限りは通らない階段だ。特に私のように部活にも入っていなくて先輩との接点もない生徒からすればそこにいるということが不思議な気持ちになる。
そこの一段に腰を下ろした麻里に続いて佐奈もそこに座る。優菜は私の横にたったままだった。
朝の時間だからだろうか、遠くからの声は聞こえてもここに近づいてくる声は聞こえない。
「なに?」
「あのさ」
麻里は目を伏せたまま口を開いた。
「志乃と桐谷くんの関係ってなに」
「え?」
予想外の質問に首をかしげる。
「前も言ったけど、単なる腐れ縁だけど」
何かを言いたげな佐奈を遮ったまま麻里はじゃあと口を開いた。
「志乃と藤吉さんの関係は?」
「友人?」
何が言いたいのかよくわからなくなりながら答える。
「志乃と私たちの関係は……?」
「え? 友人でしょ?」
そう答えると少しだけ潤ませた目を麻里は向けた。
「一緒なんだ?」
「え?」
「藤吉さんと私たち、志乃にとっては一緒なんだね」
麻里の言葉に口を開こうとしたのを遮って佐奈が口を開いた。
「あたしはさ。志乃と桐谷くんが仲がいいなんて知らなかったし。志乃が藤吉さんと仲がいいとも知らなかった。でも知っているわけないよね。だって志乃はいつもなにも話してくれないから。いつだって自分のことは話さないじゃん。別に束縛みたいに志乃の交友関係に口を出すつもりはないけど、あたしたちってあんまりにも志乃のこと知らなさすぎじゃない? ねぇこれでも友達なの?」
佐奈はそういうと顔を手で覆った。
「志乃が何を思って藤吉さんと仲良くなったのかなんて知らないけどさ」
麻里は嫌悪をあらわにしながら口を開いた。
「藤吉さんが嫌われてるの知っているんでしょ?」
その言葉に目を開く。
「なにを……」
「なんで知ってて近づいたの? わけがわからない」
さもそれが当然のように言う麻里が私の知っている麻里とは違うように思えた。
最近とても眠い




