1/6
わけが分からないが、転生したようだ。
気楽にお読みください。1話ごとの文字数は少なめで行く予定。
朝、白くぼやけた視界と思考の中で、私はどこか違和感を覚えた。
起き上がろうとしても、起き上がれない。
右手が、左手があまり動かない。
両足もあまりに反応がおかしい。
え、何? どういうこと?
頭の中はパニック寸前だった。
心臓がはちきれんばかりに鼓動を打っている。
涙腺が緩み、涙が出てきた。
年甲斐も無く、泣いてしまった。
そしてここで、泣いたところで、漸く気づいた。
自分の泣き声を聞き、泣き声を聞いた誰かに抱かれて支えられたことで、漸く気づいた。
私は、どうやら赤子になってしまったらしいということに。




