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悲しみ

作者: KAITA

たまに、聞こえる。


人を呼ぶ声が。


それも何故か悲しみの声や、助けを呼ぶ声だけ。


どうして僕に助けを求めるのだろうか。


何も接点など無いはずなのに。


接点は無いのに、僕はそれが聞こえてしまう。


接点は無いのに、僕は助けたいと思ってしまう。


そんな勇気もないのに。


今ではもう聞こえない。


僕はもう、あの人たちを助けることは出来ない。


悲しい。


涙は出ないけれど、その勇気が持てなかった僕は悔しいと思った。


そして考えた。


もしかしたら、あの声たちは僕と同じ助けられなかった人たちの悲しみの声だったのかもしれない。


そう思うと何故だか悲しくなくなった。


俺以外にも居るじゃん!と思った。


そんなことを思ってしまった自分が悲しくてしょうがない。

これは実際に僕の感じた心の中の葛藤です。

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