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3話:九尾のおねぇさんはモンスターに入りますか?

 知り尽くしている天井だ。なにせいつも寝泊りしている宿屋だからね。


「おや?起きたかの?主殿」


「ふぎゃぁ!」


 びっくりした。私のパーティにこんなモフモフおねぇさんいたっけな?


「そこまで驚かれるとさすがに傷つくのぉ。童とは昨晩を共にした仲だというのに」


「・・・・それ噓でしょ」


「???、本当じゃよ?」


 そっそんな、私はもう大人になってしまったの。


「尻尾に抱き着いてぐっすり眠る主殿は実にかわいらしかったぞ。」


「・・・・・」


 もうそんなことはどうだっていいんだ。いったいこの人?はなんなんだ。


「あなたはいったい何者なの?どうして瓶の中にいたの?もうわけわかんないよぉ」


「起きて早々質問攻めとは、主殿が童に興味を持ってくれて実に嬉しいぞ」


 そういうと九尾のおねぇさんはフワフワな尻尾を揺らしながら語り始めた。


「そうじゃな、童のことについて知ってもらうにはまず、主殿の御父上について話さないといけないの」


 九尾のおねぇさんによると彼女がまだ人の姿ではなく獣の姿として存在していた時、森を牛耳るフェンリルに襲われてその森の最後の生き残りだった彼女を助けたのが私のお父さんだったらしい。そんなお父さんは私を守るためにどんなモンスターでも閉じ込めることのできる魔法瓶に彼女を閉じ込め私の護衛役として神獣の麒麟に渡したらしい。


 ん?


「ちょっとまって!!今神獣って」


「あぁ麒麟様のことか?」


 初めて聞いたはずなのに妙に聞き覚えのあるその名前は私の心を躍らせた。


「麒麟様についてもっとくわしくお願い!!」


「童についてはもう興味をなくしてしまったのか?」


「いやだって、ほかのみんなは神獣なんていないっていうし」


「まぁ、それはそうじゃな。神獣様らはもう何百年も姿を現してはおらんし」


 神獣様らってやっぱり一体だけじゃないんだね。というか何百年ってこの人いったい何歳なんだろう。


 九尾のおねぇさんから聞いた話によるとどうやら神獣はこの世に4体だけ存在しているらしい。


「じゃが、童が実際にあったことあるお方は麒麟様だけじゃのぉ」


 やっぱりなかなか会うことは難しいんだね。でもいるということが分かっただけでもお釣りは返ってきたね。


「それはそうと主殿は神獣様をテイムしたいのじゃろ?」


「?・・そうだけど」


「もう分かってはいると思うが、神獣様はそこらの魑魅魍魎を集めたとて適う相手ではないぞ。それこそ勝てるのは神様ぐらいじゃな」


「ふっふっふっ。大丈夫だよ私のこの神眼があれば神獣様にも対抗できるような強力なやつをテイムできちゃうんだから」


「ふふ、確かに主殿の眼は特別なものじゃな」


 私の神眼ネタを理解してくれるなんて。好き♡


 それはそうといつも通り薬草採取でもしないと私は野垂れ死んじゃうわけで。


「主殿は薬草を探すのがお上手じゃの」


「まぁね。だてにやってはいないから。最近なんかこの眼を使わなくてもいいぐらいになったよ。でも最近スライム見なくなったな」


「スライムをテイムしたいのかの?」


「うん。なんか私でも判別できない加護持ってて進化種?っていうのがいて。」


「ほぉ、こんなところに天魔がおるのか」


「天魔?」


「本来魔の者は生まれた種として生涯を遂げるが、際限なく進化し更なる上位種へと変化していく、天から愛された魔物。すなわち天魔じゃ」


「そんなかっこいい肩書持ってるやつ絶対捕まえないとじゃん!!」


 うにょん


「おや?」


「あぁぁぁぁ!!!!!いたぁぁぁぁ!!!!」


 ここで会ったが2週間目いざ尋常に。


 ・・・・・


「ぜ~ぜ~。薬草採取で鍛えたこの足腰をなめるんじゃねぇ」


「お見事じゃ主殿」


 捕まえたはいいけどどうやってテイムすればいいのだろう。


「スライムの眼を探しておるのか?」


「うん。」


「ふむ、スライムに眼はないが周りを感知するために魔力が微量に漏れ出ている箇所があると思うぞ。」


 本当だ。神眼で見てみたらほんとに微量だけど少しだけ漏れ出てる。


「スライム(加護持ち、進化種)ゲットだぜ!」


「しかし本当に主殿の神眼はすごいのぉ。スライムとはゆえ、天魔はテイムしようとすると主の魔力を自身の進化のために使うためがゆえに、大抵のテイマーじゃ即死じゃが。昔、最高位のテイマーが進化種をテイムしようとして穴という穴から血を吹き出して倒れているのを見たことがあるくらいじゃ」


「・・・・・いやそれ先に言ってよ」


「ふふ、主殿の神眼を信頼しておったからあえて言わなかったのじゃ。しかし主殿はかような眼をいかように授かったのじゃ?」


「う~ん。生まれた頃にはもうあったと思うけど、正直子どもの頃のことあんまり覚えてないんだよね。お父さんのこと知っているんだったら、そっちが何か知ってるんじゃない?」


「童もそう思ったのじゃが、どうやら麒麟様にそれらの記憶を一部制限されておるらしくての」


 神獣にすらそこまでされるなんてお父さんはいったい何をやらかしたんだか。


 そんな話をしていると前から一人歩いてくるのが見えた。


 きれいな銀髪。女の子?いやあれ前に見たハーレムパーティの人だ。てことは男の子!?周りの子らはどうしたんだろう。自分が可愛すぎて嫉妬されてたのか、それとも女の子とパーティだと思っていたら男で排除されちゃったのかな。どちらにせよ顔が前より死んでる。


「ねぇどうしたの?」


「え?」

ステータス紹介~九尾編~端数は切り捨ててるよ


HP42000

MP34000

攻撃力4200

魔力56000

防御力13000

素早さ26000


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