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神眼テイマー少女は神獣をテイムする旅に出ます  作者: asteroid
Sランク冒険者昇格試験編
21/220

21話:神眼使い

まるで昔のことを思い出すように夢を見た感覚だ。

私と、お父さんお母さんが1つ屋根の下で幸せそうに食卓を囲んでいる。そんな記憶。

でもおかしいな・・・こんなの知らない。

「さて、これで本当に邪魔者は全て消え去った」


「主殿!!」


「お姉さま!!」


 魔族は再度、ユウを見た。


 まずい、早く武器を握らないと。


 ガクッ・・


 くそ!どうして、腕が震えるんだ。


「しかし、本当に滑稽だ。勇者であろう者が魔族を見ただけでこれほどにまで何もできなくなってしまうとは」


 早く武器を構えるんだ僕!じゃないと奴は僕を殺した後、必ずミーコたちを殺す。


 ハッハッ・・

 ユウの息は一向に落ち着く気配がない。


「またあの時と同じようになるのか?」


 ブラン・・?

 あの時?あぁそうだ、あの時の奴らなんてどうでもいい。別に後悔もしてない。


「でも!!今、こいつらを失うことだけは絶対に後悔する!!」


「ユウ殿・・」


「後悔しないためなら、僕はこの"呪い"を受け入れる!」


 ユウは武器を握りしめた。

 その時、ユウは自分が勇者であることを認めた。


「ほぉ、武器を持つか。面白い!どれほど戦えるか見てやろう!」


 ユウは何度も攻撃を仕掛けた。

 それでも、攻撃は一度も魔族には届かなかった。


 ハァ・・ハァ・・


「やはり、まだあまりに未熟。そろそろ終わらせるとしよう」


 ゴンッ!!

 ユウの武器は簡単に吹き飛ばされた。


 ガシッ!


「あがっ!」


「ユウ殿!!」


 ヒュッ・・・・・ガシッ!


「なんだ、槍?」


「すまないが、少々勝手が過ぎるのではないか?」


「すばらしい、あれらをもう片付けたか。いいぞ、こいつを殺した後貴様の相手をしてやる」


 ユウの首は強く絞められ、誰もうかつには近づけない状況だった。

 ブランは状況を打破するため、足に力を集中させた。

 彼の速さは、全ての種族で見ても最速に限りなく近い。

 魔族はそれを察知し、ユウの首を思いっきり絞めた。


 だが、魔族はそれができなかった。

 ブランが間に合ったからではない。

 背後から感じる圧倒的なまでの魔力が魔族の気を引いた。


「な、なんだこの魔力は・・」


 少女は目覚めた。でも、彼女が目覚めたんじゃない。


 ーーーー

  開眼

 ーーーー


 あぁ、どうしてか。なぜかとても気分が良い。

 いや、最悪だ。

 私の眼にいらないものが1つ映っている。


「私の眼を見て・・」


「なにを・・・!?」


 なんだ、体が動かない。

 彼女の眼を見た瞬間、なにかが私を支配している?

 いや、違う。私自身が動かないことを選んでいる。


「ユウを離して・・」


 バタッ・・


「カハッ、ハァ・・ハァ・・」


 なぜ私は手を離したのだ・・


「見たい景色があるの」


 少女の見たい景色に世界が合わせる。


「それはね、あなたが首を絞めてゆっくりと死ぬとこ」


 少女はじっくりと魔族を見つめている。


 ありえん、なぜ私は自分の首を絞めているのだ。


 魔族は喋ることすらできなかった。

 ただ、魔族の表情にはだんだんと苦しさが混じっていく。


 ブチッ・・


「あれ・・。私・・・」


 バタンッ


「お姉さま!!」


「大丈夫じゃ、疲れで眠っているだけのようじゃ」


「良かった・・」


「それより、ユウ殿。大丈夫か?」


「あぁ。まだ・・コホッ・・すこし首が痛むが」


「すまないな君たち。私の力不足だ」


「いや、大丈夫じゃ。吸血娘、主殿を部屋に連れて行ってやれ」


「えぇ、分かったわ」


「ユウ殿は戻らなくても良いのか?」


「あぁ、ここで少し休んだら済む話だ」


「そうか・・・。さて、ブラン殿。こやつについて何か知っておることはあるか?」


「魔族、それも人型。私が戦ってきた記憶から考えても異形の姿をした者ほど弱く、逆に人に近い姿をした者ほど強い。こいつはほとんど人間と大差ない見た目をしていた」


「じゃが、こやつ。指示で来たと言っておったな。ということは・・・」


「十中八九、魔王がその主とやらだろう」


 ーーーーーー部屋にて


 う、うぅ・・


「!!、お姉さま!!」


「あれ?リリア・・私は試験を受けてたはずじゃ」


「覚えてはいないのですか?」


「ちょっと待って」


 そうか、試験の途中で魔族が現れて・・


「そうだ!魔族はどうなったの!!」


「死にましたよ。お姉さまによって」


「そうか、良かった。・・待って私が?」


「お姉さま、1つお願いがあるんです」


「・・・?、どうしたの?」


「その眼の力を使うことを控えてはいただけませんか」


「え・・・。ごめん、理由を聞かせてくれる?」


「お姉さまがその力を使う度に、なぜだか遠くに行ってしまうように感じて。倒れてしまうほどの疲れがあるのならきっとなにか悪いことが起きてるはずなんです」


「ごめんね、それはできないや」


「!?・・どうして」


「私はみんなを旅に連れて行っている身だからね。別にテイムしているのはイムだけだけど、キュウねぇも、ユウも、リリアも、みんな半ば強制的に私が連れて行ってるもんなんだ。だから危ないときにみんなを守れる力を制限するわけにはいかないよ」


「そんなこと言わないでください」


「・・・え?」


「みんなお姉さまに連れられているんじゃなくて、ついていってるんです。お姉さまが夢を語ってくれたから、お姉さまが独りにならないようにしてくれたから。だから!そんなこと言わないでください!!」


「・・・」


「!、すみません・・」


「いや、私が謝るべきだね。ごめんなさい」


「お願いが守れないのなら、約束してください。これから先、なにがあっても独りにはなろうとしないでください」


「うん、わかったよ」


 なにをしてるんだ私は・・

 こんな小さい娘を泣かせてしまうなんて。

「失敗してしまいましたね」


「くそ!使えない奴らだ。まぁいい、あんなのいくらだって用意できる。逃がしはしないぞ勇者」


「魔王様はどう思われますか?」


心底、興味がない

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