第十八節 いぶさん V.S. T Ⅱ
いぶさんは物書きである。
某サイト(ア〇〇〇とかな〇〇とか)にて、自作の小説や詩を書いてはアップロードしていた。
ある日――、
「カテゴリー別……6位ぃぃいい!?」自身のエッセイ・ノンフィクションカテゴリーの詩がランキングトップ10入りした。ウッキウキになったいぶさんは、デイナイトケアにいて――、
「あの……趣味で、物書きしてるんですよ。そしたら投稿サイトでランキングに載って……良かったら読んでみてください」
「すごーい、そんな才能があるんだね」
「(才能……あるのかな? ひとまず……)ありがとうございます!」
いぶさんは有頂天になっていた。
「(あの人にも話し掛けてみよっか♪)あの……Pさん。趣味で、物書きしてるんですよ。そしたら投稿サイトでランキング10位以内に入って……良かったら読んで……」
「そんなん嘘だろ?」
「!?」
何故か横からTが乱入してきた。
「そのランキング嘘だろ。そんなもん嘘っぱちだわ。どーせお前全部ひらがなで書いたんだろ? 英語で書かないと意味ねぇよ」
その暴言は、いぶさんの逆鱗に触れた。
「(カッチーン☆)Tさん、別に……普通に漢字とかで書いてるんだけど(怒)」
「そんなもん意味ねーよ。物書きとか言って広告料貰ってるかもしれないけどネット代で赤字だろ赤字」
「じゃああんたは書けるんですか?」
「書かねーよ? でも誰が書いたかが重要だろ。お前なんかじゃ意味ねーよ。ランキングとか言ってるけど嘘だろ」
「書かない人に言われたくないです。コレ、ランキング入ってますよ?」
「見ねーよ、見せてくんなそんなモン。P、お前も見んな」
(コイツ……)
いぶさんは固く握った拳を振り下ろさずにいられなくなっていた。更にTは畳みかけてくる
「失せろ。(今回自分からやって来たのだが)俺の前に姿を現すな。そんなモン見せてくんな」
「じゃあ挨拶も?」
「挨拶もしてくるな」
「分かったよ(タメ口)」
「じゃあな」
Tはそう言っていぶさんの前から去っていった。Pは言う。
「ゴメンねー。Tさん、最近調子悪くて……」
「ああ、はい(精神疾患て大抵性格悪いな)」
相槌を打ついぶさん。するとTがUターンして返ってきた。
「ホントに失せろよ? 俺の前に姿を現すな」
「しつこいよ!!」
「しつこいのはテメェだろ!?」
Tは、幼児退行を起こしているのだろうか……。そのボキャブラリーの貧困さと幼稚さにいぶさんはほおとほと呆れ返っていた。もちろん、こみ上げてくる怒りも抑えながら――。
いぶさんは安全行動に出る。スタッフにコトの本末を言いつけたのだ。
「あのっ! Tさんが……」
「そう……。嫌な思いしたね。悪かったね。でもここでグッと我慢して、距離をとっていくしかないよね。話が通じる相手じゃないでしょう?」
「……」
いぶさんは黙り込んでしまった。何故なら
(確かに……!)
スタッフの言葉に納得していたからだった。Tはスタッフ公認のクズというコトで、めでたし!