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プロローグ
彼は多くの魔王に支配されている人間を見て哀れに思った。力を手にした魔王同士で争っているのを見て心を痛めた。そして——彼は人間に魔王の力を授けた。その魔王の力を秘めた人間は”魔王の卵”と呼ばれた。その真意についてここでは語らない。人間は、”魔王の卵”を敬い、魔王は恐れを抱いた。
結果——”魔王の卵”は自らの故郷を焼き尽くし、人々を殺し、姿を消した。それ以降も、時折”魔王の卵”が誕生することがあったが、初代より後の”魔王の卵”は例外なく、その命を落とした。自らの愛する人々をその手で殺めた事実を抱えて……。
第2章開始です!




